小鳥クロックワーク「わが町」

 「fringe」サイトを主宰する荻野達也さんが小鳥クロックワークの公演『わが町』について長めのレビューを載せています。 「西氏の演出作品を観るのは、04年の劇団山の手事情社EXTRA企画『作、アレクサンドル・プーシキン … “小鳥クロックワーク「わが町」” の続きを読む

 「fringe」サイトを主宰する荻野達也さんが小鳥クロックワークの公演『わが町』について長めのレビューを載せています。

「西氏の演出作品を観るのは、04年の劇団山の手事情社EXTRA企画『作、アレクサンドル・プーシキン』に続いて2本目。スタイリッシュだった山の手公演同様、台詞の大胆な抑揚と繰り返し、カットバックが目立ちます」と指摘した上で、(ソーントン・ワイルダーの)「名作『わが町』なのだから、テーマ性や構成が見事なのは当たり前ですが、その感動を何倍にもする演出上のたくらみがこの上演にはありました」と具体的にいくつかのシーンを挙げて説明しています。


 「休むに似たり。」は「『ファッションショーのような演出』とある人が言いました。まさにそんな印象。というか、それは演出の一部を示しているにすぎません。繰り返しや極端に遅い芝居、ポップだったりいろいろ。見ていて飽きません。若い役者がてんこもり、胸焼けしそうなぐらい。彼らが演じる「わが町」。ふつうの日常から結婚、死につながる3幕の芝居は、1幕目の日常若い役者がリンクして涙してしまうあたしなのです」と要約します。

 「某日観劇録」は、「ほんとに何でもない、ある面では単調な住人の日常。それに着目して、進行役がいろいろと説明する芝居に仕立てた脚本のよさが光ります。これに若いカップルの結婚と、その後の話を追加することで、何気ない日常がどれだけ貴重かということを観る側に知らしめる手際が鮮やかです」と原作を持ち上げつつ、「これに対する演出は極端な早口と遅口、短い繰返し、舞台を動き回る役者、オープニングとエンディングのパレード(?)、蛍光灯を使った照明、ほとんど素舞台のなど「『作、アレクサンドル・プーシキン』」と同じテイストです」としています。

(注)
 小鳥クロックワークとしては最後の公演だそうですが、webサイトには1月26日現在、最終公演のお知らせに関してなにも掲載されていません。

[上演記録]
小鳥クロックワーク
「わが町」
原作 ソーントン・ワイルダー
演出 西悟志

投稿者: 北嶋孝

ワンダーランド代表

「小鳥クロックワーク「わが町」」への1件のフィードバック

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