青島レコード「ぼくにとどけきみのうたごえ」

 「スタイリッシュに、どこでもない世界を構築する青島レコードの新作。何処でもない世界でありながら、今作は透け見える現実世界へのリンク」と書き出したのは「休むに似たり。」サイトの「かわひ_」さん。「イデオロギーの強い、好み … “青島レコード「ぼくにとどけきみのうたごえ」” の続きを読む

 「スタイリッシュに、どこでもない世界を構築する青島レコードの新作。何処でもない世界でありながら、今作は透け見える現実世界へのリンク」と書き出したのは「休むに似たり。」サイトの「かわひ_」さん。「イデオロギーの強い、好みの別れる芝居かも知れません。が、あたしは語られていることはよくわかるし、好きな芝居」「嫌なこと痛いことを避けるためには考えることを止めてはいけないという強烈なメッセージは、ずしりと響きます」とまとめています。


 では、どんな物語だったのでしょうか。
 「2歳で成長を止めた兄。いつか彼を追い越し大人の仲間入りしようとしている弟。単に成長しない兄を描いているかと思わせる前半からやがて、この世界が、「架空の敵」とやら相手に戦争をずっと続けていることがわかってきます。兄に見えているのは、大人のしがらみとやらを理由に思考停止して、見えもしない敵相手に戦争をつづける、流される世界」(「休むに似たり。」)です。

 子供の兄、大人の弟という逆転した関係がカギになっているようですが、これが混乱の元になっていたかもしれません。「#10の観劇インプレッション」サイトは「なんだかよくわからなかった。不条理っぽい部分もあればシリアスな場面もあり、アンサンブルは何を表現しているのか不明。物語もごちゃごちゃ混ざり合っていて、何が本筋かつかめなかった。個々のシーンでの演出は何か上手な印象を受けるだけに、全体としてのまとまりがないのが残念だった」としています。

[上演記録]
青島レコード「ぼくにとどけきみのうたごえ」
4月21日-24日
世田谷シアタートラム

[作・演出] 岡田望
[出演] 山中崇/扇田拓也/中尾あや/大和広樹/諌山幸治 ほか

投稿者: 北嶋孝

ワンダーランド代表

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