約100団体参加で「国際舞台芸術ミーティング in 横浜」開く

 演劇、ダンスなど内外の同時代パフォーミング・アートを一堂に集める「国際舞台芸術ミーティング in 横浜」(TPAM in Yokohama)が2月16日から20日まで横浜市を中心に開かれます。これまで「芸術見本市」として開かれてきましたが、今回から内外のアーチストとプロデューサー、フェスティバル・ディレクターらが出会う「舞台芸術ミーティング」として名称も内容も一新し、劇場を媒介にして創造活動、国際交流を展開する大掛かりな催しです。会期前からすでにさまざまな催しが先行スタート。国内はもちろんイギリス、韓国、カナダ、フランスなど内外の約100団体が参加して、オープンしたばかりの神奈川芸術劇場、それにヨコハマ創造都市センター(YCC)、横浜赤レンガ倉庫、BankART Studio NYKなど多くの劇場、スタジオなどで集中的に開かれています。

 今回初登場の企画はTPAMディレクション。若手ディレクターに活躍の場を与えるねらいがあり、中村茜(プリコグ代表)、小倉由佳子(伊丹市アイホールディレクター)、野村政之(青年団・こまばアゴラ劇場制作)の3ディレクターが選んだプログラム。中村ディレクションは悪魔のしるし、鉄割アルバトロスケット、contact Gonzoの3組。いずれも「『劇場』という『場』のフレームに捕らわれず、さらに『劇』というものの立ち上げ方からとても自由な態度」だそうです。
 小倉ディレクションは、ボヴェ太郎、山下残、contact Gonzoの関西を拠点に活動する3組。能楽との共演、美術家との共作などが特色です。
 野村ディレクションは、平田オリザ・大阪大学石黒研究室などが協力して作っているロボット演劇「働く私」、人間そっくりに作られたアンドロイド演劇「さようなら」の2作品。演劇とは何か、人間とは何かに直結するプロジェクトです。

 また会期前に始まったチェルフィッチュ 「ゾウガメのソニックライフ」、日本で唯一の劇場専属ダンスカンパニーNoismの「Nameless Hands~人形の家」、美術作家・高嶺格とタイ/日本のパフォーマーとのコラボレーション「Melody Cup」などの意欲的な公演がTPAMディレクションplusとして組まれました。

 一般客に好評なのが、4カ国からやって来る海外ショーケースのダンス、演劇、 観客参加型パフォーマンス。スサンナ・レイノネン・カンパニー(フィンランド)、ラバーバンダンス・グループ(カナダ・ケベック)、カンパニー・グエナエル・モラン、ペリーヌ・ヴァッリ(ともにフランス)、コンセントラート:ラファウ・ジェミドク&エヴァ・ガルニェツ(ポーランド)はいずれもチケット代が1公演1500円と求めやすい。

 TPAMショーケースは国内の有望団体主催の公演。ペピン結構設計「お母さんしかいない国」公演は終了しましたが、 KUNIO「KUNIO08『椅子』」、ミズノオト・シアターカンパニー 「アンセックスミー・ヒア?」、d’UOMO ex machina「ようきひはよもぎのくにでようねられんそんなよもすゑよをみるゆめをみる」、IDIOT SAVANT theater company × 津軽三味線・小山内薫「彼方、蓮台野にて -U-BA-SUTE-」などの演劇作品に加え、中村恩恵「Pre-performance of Dance Sanga Live」、指輪ホテル With 真珠子(美術家)、小林えりか(漫画家、作家)、おやつテーブル(ダンス)などのダンス公演も。

 国際セミナーでは、「舞台芸術におけるライブストリーミングの可能性」「フェスティバルの現在と未来」「韓国の同時代演劇の現在とこれから」「ボルドー市の文化政策」などのシンポジウムやミーティングなどを通じて海外事例紹介や国際交流の機会も設定。質の高いコンテンポラリー・パフォーミング・アーツの情報交換や具体的なプレゼンテーションによる、広い意味での「出会い=ミーティング」を計画しています。

 通常料金は ビジターパス(5日間有効) \10,000、1日パス5,000円/日。神奈川県・横浜市内に在住、在勤、在学の 割引ビジターパス(5日間有効) は 5,000円 (県内・市内の居住・在勤・在学などを証明する書類が必要)

 webサイト:http://www.tpam.or.jp/2011/j/index.html
 問い合わせ:国際舞台芸術ミーティング in 横浜 2011事務局 TEL: 03-5724-4660

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