第58回岸田國士戯曲賞は飴屋法水「ブルーシート」

 第58回岸田國士戯曲賞(白水社主催)の選考会が2月19日(水)、東京・神田神保町の學士會館で開かれ、飴屋法水(あめや・のりみず)「ブルーシート」が受賞作と決まった。授賞式は4月14日に東京・神楽坂の日本出版クラブ会館で。正賞の時計、副賞の賞金20万円が贈られる。

 受賞作「ブルーシート」は、福島県立いわき総合高等学校総合学科第10期生アトリエ公演のために書かれた作品。選考委員の野田秀樹さんは白水社Webサイトに掲載したコメントで「飴屋法水氏といわきの高校生との共同作業で生まれたこの戯曲は、実にわかり易いコトバで、彼らが出会った『死体』を鮮烈に描いている。三・一一以降、様々な分野で震災を描いたものがあるが、これは最も瑞々しく、そしていつまでも残りうる表現だと思う」と述べている。

 飴屋法水氏は1961年、山梨県甲府市生まれ。唐十郎の「状況劇場」(紅テント)に参加後、東京グランギニョルなどの集団で、遺伝子操作やサイボーグなどを取り上げるラジカルで特異な舞台を作った。一時演劇活動を休んでいたが、2007年に静岡県舞台芸術センター(SPAC)で高校生らが出演する「転校生」(平田オリザ作)を演出して活動復帰。フェスティバル・トーキョーなどで作品を発表してきた。

 選考委員は、岩松了、岡田利規、ケラリーノ・サンドロヴィッチ、野田秀樹、松尾スズキ、松田正隆、宮沢章夫の各氏。(五十音順、敬称略)

 第58回岸田國士戯曲賞最終候補作品は次の通り。(作者五十音順、敬称略)

飴屋法水「ブルーシート」 (上演台本)
長田育恵「地を渡る舟」 (上演台本)
小里清「国語の時間」 (上演台本)
神里雄大「(飲めない人のための)ブラックコーヒー」 (創作戯曲)
瀬戸山美咲「彼らの敵」 (上演台本)
土橋淳志「或いは魂の止まり木」 (上演台本)
西尾佳織「カンロ」 (上演台本)
山内ケンジ「効率の優先」 (上演台本)

 


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