第2回高校生劇評グランプリの最優秀賞ら決まる

 第2回高校生劇評グランプリの最終選考結果が3月2日、同グランプリWebサイトに公表された。最優秀賞には、筑波大附属駒場高校 2年吉原爽斗さんの「鳴かぬ蛍が身を焦がす―人形浄瑠璃」が選ばれた。
 このほか、ライブパフォーマンス・レビュー部門の優秀賞は、明治大付属明治高校3年の赤澤みなみさんら11人。今年あらたに設けられた映像作品・レビュー部門の優秀賞は、東京都立保谷高校1年の小林環蒔さんに決まった。団体賞は、大阪市立咲くやこの花高校と東京都立科学技術高校の2校だった。

 応募数は64編と第1回の昨年より少なかったが、今年は東京都、神奈川、千葉、埼玉、茨城の首都圏のほか、北海道、大阪、愛媛、兵庫、石川など全国から劇評が寄せられ、応募地域が格段に広がった。取り上げる公演も演劇が39編と多かったものの、ミュージカル、バレエのほか、文楽や能・狂言、歌舞伎などの古典芸能分野の作品もそろって、舞台芸術公演全般に及ぶ傾向が見られた。

 第一次選考で28編に絞られ、2月21日に開かれた最終選考会で優秀賞、団体賞などが決まった。

 選考委員は演劇評論家の扇田昭彦さん、京都造形芸術大学教授の森山直人さんら6人。全員が作品の高いレベルを指摘している。特に扇田さんは6日発表された「選評」のなかで、「今回は劇評のレベルが全体にぐんと上がったことに驚きと喜びを覚えた。質の高い劇評が多く、審査する上で差をつけにくい状態が生まれた」と述べている。

 この催しは、「劇場で公演を楽しむだけでなく、劇評を通して公演を深く味わい、想像力や思考力を伸ばす」ことをめざして昨年始まった。今回は「ライブパフォーマンス・レビュー部門」のほか、「映像作品・レビュー部門」を新設。実演の少ない地域からも応募できるようになった。2014年4月以降の舞台芸術作品を1000字から2000字でまとめる。締め切りは今年1月26日だった。

 主催の公益社団法人 国際演劇協会日本センターのほか、東京都高等学校演劇研究会、NPO法人日本学校演劇教育会、ワンダーランド(小劇場レビューマガジン)で構成する「高校生劇評グランプリ(GP)実行委員会」が実施運営している。

 松竹、東宝、都民劇場、日本演劇興行協会のほか、歌舞伎座、劇団四季、新国立劇場、新橋演舞場、帝国劇場、東急文化村、東京芸術劇場、PARCO劇場、フェスティバル/トーキョー実行委員会などが協賛、協力に名を連ね、高校生特別割引チケットの発行などで若い観客の育成に力を貸していた。

 「劇評の書き方、公演の見方を学びたい」など高校生から寄せられた要望に応え、今回は扇田さん、演劇・映画評論家の萩尾瞳さんらを講師に迎えてレクチャーを開催。講義内容を同グランプリのWebサイトに掲載して誰でも見られるようにするなど、各地の高校生の書く意欲を後押ししていた。

 レクチャー第4回は3月14日(土)午後2時から、東京都千代田区の暁星高校で開かれる。参加無料(要事前申し込み)。大学生も可。新作歌舞伎の『野田版研辰の討たれ』DVDを鑑賞、背景や見所などを講師の田中綾乃三重大准教授が解説する。詳細は、東京都高等学校演劇研究会のページを参照。>> http://tkek.org/2015/03/05/2706

 受賞作の公開と表彰式は3月下旬の予定。

・第2回高校生劇評グランプリ選考結果と選評
>> https://www.hs-theatrereview-gp.jp/result02/index.html


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