流山児★事務所「ユーリンタウン-URINETOWN The Musical」

◎猥雑だけど洗練、「遊び心」も みる人を変える力持つ
小林由利子

「ユーリンタウン」公演チラシ6月13日(土)の夜の部に『ユーリンタウン』を見に行くと、劇場の前は何やら怪しい人たちでごったがえしていた。子どもの頃白黒テレビで見た石器時代の毛皮を着ている人がうろうろしたり、コスプレなのかダンサーなのか不明な女性が一心不乱に踊っていたり、仮面をつけた人が一人芝居をしていたり、何だろうと不思議に感じた。入口がわからず、うろうろしていると、「こっち!」と黒いホットパンツ、谷間胸あけへそ出し、黒い制帽、赤いシンボルの入った、昔にナチスの映画のキャバレー場面で出てきたような娼婦風警官と思しき人に声をかけられた。舞台では、大音響で狂ったように阿波踊りをしている人たちがいて、その間を縫って、もう一人女性警官が待ち受け、その先にもう一人いて、「ここよ!」と席を指し示され、やっと上部にある自分の席に辿りつくことができた。

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