劇団桃唄309 「死すべき母の石」

◎「東京」の物語。「東京」で暮らす人の物語。
光原百合

「死すべき母の石」公演チラシ最初にお断り(言い訳)を。筆者は好きな劇団の舞台は集中して見ているが、演劇全般にそれほど造詣が深いわけではない。大ファンである劇団の一つ、劇団桃唄309の舞台『死すべき母の石』についてのこの劇評においても、演出の技法や役者の演技についてどこがどう優れているか論じることは難しい。自分が物語作家であるため、あくまで『桃唄309が形作る物語のどういうところが好きか』が主眼の評になることをご容赦いただきたい。

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