わっしょいハウス『我着地、クワイエット』

◎物語は、東長崎の6畳一間に宿る
 米川青馬

チラシ表20131212

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 ある意味、これが今の30歳前後のリアルの一面なのだろうと、38歳の僕は思う。古市憲寿氏の『絶望の国の幸福な若者たち』の感触にかなり近い。モラトリアムだが、いずれ来る嵐に気づいている。ゆったりと構えているようで、ギリギリのところで成り立っている。淡々としていながら、後ろのほうにうっすら緊迫感が漂っている。一見、穏やかでおとなしいが、不思議な強さを感じる。一筋縄ではいかない。(もちろん、全然違う面もあるだろう。当然、作者のリアルだろうというつもりはまったくない。)

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