龍昇企画「こころ」

 龍昇企画と江古田ストアハウス提携公演の漱石プロジェクト第2弾は「こころ」でした(江古田ストアハウス、3月8日-15日)。原作は夏目漱石。脚本は第1弾「行人」と同じく犬井邦益、演出も福井泰司。広く知られた作品をどう舞台に … “龍昇企画「こころ」” の続きを読む

 龍昇企画と江古田ストアハウス提携公演の漱石プロジェクト第2弾は「こころ」でした(江古田ストアハウス、3月8日-15日)。原作は夏目漱石。脚本は第1弾「行人」と同じく犬井邦益、演出も福井泰司。広く知られた作品をどう舞台に載せるか、とても興味がありました。
 実際の舞台はこんな感じのようです。

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ポツドール「夢の城」(下)

 舞台の「枠組み」に関して、もう少しいくつかのサイトを紹介してみます。  「小劇場系」は、冒頭の場面が「演劇という制度がそもそも『窃視』もしくは『視姦』行為であることを観客に、かなり露悪的な形で、見せ付ける構造となってお … “ポツドール「夢の城」(下)” の続きを読む

 舞台の「枠組み」に関して、もう少しいくつかのサイトを紹介してみます。
 「小劇場系」は、冒頭の場面が「演劇という制度がそもそも『窃視』もしくは『視姦』行為であることを観客に、かなり露悪的な形で、見せ付ける構造となっており、そうした窃視が演劇表象を支え、さらには『表象』そのものを追認しているのだと糾弾しているようだった。我々の視線(gaze)が問題化されているのだ」と指摘します。

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ポツドール「夢の城」(上)

ポツドールは今回もまた、刺激的な舞台を提供したようです。第14回公演「夢の城」(新宿シアタートップス、3月2日-12日)は「拷問のようだった」という人もいて、賛否と言うよりは、ぼくらが抱えている性的規範が最初の分水嶺を形作るのかもしれません。それでも毎日毎夜現れては消えていく芝居の流れに幾重かの波紋を広げたようにみえます。2回に分けてその痕跡を拾ってみようと思います。

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東京国際芸術祭リージョナルシアター・シリーズを観る

こんにちは。TIF2006は私もいろいろと足を運んでいます。リーディング公演やアラブ演劇を逃してしまったのはとても残念でしたが、リージョナルシアター・シリーズはなんだかふらっと4公演(Ugly Duckling「改訂版さ … “東京国際芸術祭リージョナルシアター・シリーズを観る” の続きを読む

こんにちは。TIF2006は私もいろいろと足を運んでいます。リーディング公演やアラブ演劇を逃してしまったのはとても残念でしたが、リージョナルシアター・シリーズはなんだかふらっと4公演(Ugly Duckling「改訂版さっちゃん」、現代時報「親密な他人」、SKグループ「再演A。」、飛ぶ劇場「IRON」)すべてを観てしまいました。とっても雑な感想で申し訳ないのですけれども、まとめてみましたので、こちらにもリンクさせていただきます。

東京国際芸術祭リージョナルシアターシリーズを観る

横濱リーディングコレクション#0 福田恆存を読む!

 劇作家、福田恆存の3作品を3人の演出家によってそれぞれ3回ずつ上演する「横濱リーディングコレクション#0 福田恆存を読む!」が2月中旬横浜で開かれました(横浜相鉄劇場、2月8日-12日)。「横濱リーディングコレクション … “横濱リーディングコレクション#0 福田恆存を読む!” の続きを読む

 劇作家、福田恆存の3作品を3人の演出家によってそれぞれ3回ずつ上演する「横濱リーディングコレクション#0 福田恆存を読む!」が2月中旬横浜で開かれました(横浜相鉄劇場、2月8日-12日)。「横濱リーディングコレクション実行委員会」主催の初回リーディングで、「#0」と銘打っているのでシリーズ化する意図があるのでしょうか。
 取り上げたのは「わが母とはたれぞ」演出:椎名泉水(studio salt)、「堅壘奪取」演出:扇田 拓也(ヒンドゥー五千回)、「龍を撫でた男」演出:矢野靖人(shelf)の組み合わせでした。

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#3.ストロベリークリームと火薬/空間と自由

東京国際芸術祭の公演、ヤスミン・ゴデール振付作品、『ストロベリークリームと火薬』を見てきた(最終日の公演)。邦題では省略されてしまっているが、英語での原題は、YASMEEN GODDER & The Blood … “#3.ストロベリークリームと火薬/空間と自由” の続きを読む

東京国際芸術祭の公演、ヤスミン・ゴデール振付作品、『ストロベリークリームと火薬』を見てきた(最終日の公演)。邦題では省略されてしまっているが、英語での原題は、YASMEEN GODDER & The Bloody Bench Players present: “STRAWBERRY CREAM & GUNPOWDER”となるそうだ。終演後のトークで、この The Bloody Bench Playersという言葉が重要な意味合いを帯びているものだったと知った。ベンチに座ったままで、プレイヤーとしてフィールドにたってプレイしているわけではない、Bench Players。その傍観者的性格は、イスラエルに関する報道写真をベースに創造されたこの舞台の性格を端的に語るものだったらしい。そのことを知って、自分が舞台を見ながら考えたことが全く的外れだったわけではないと思った。

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「ベラージオ」と「セックスハビッツ・オブ・アメリカンウィメン」 アメリカ現代戯曲&劇作家シリーズVol.1(下)

 東京芸術祭「アメリカ現代戯曲&劇作家シリーズVol.1 ドラマリーディング」リポートの後編は、「ベラージオ」と「セックスハビッツ・オブ・アメリカンウィメン」を取り上げました。またもや長々と書きましたが、お付き合いくださ … “「ベラージオ」と「セックスハビッツ・オブ・アメリカンウィメン」 アメリカ現代戯曲&劇作家シリーズVol.1(下)” の続きを読む

 東京芸術祭「アメリカ現代戯曲&劇作家シリーズVol.1 ドラマリーディング」リポートの後編は、「ベラージオ」と「セックスハビッツ・オブ・アメリカンウィメン」を取り上げました。またもや長々と書きましたが、お付き合いください。

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「メイヘム」と「アクト・ア・レディ」 アメリカ現代戯曲&劇作家シリーズVol.1 ドラマリーディング(上)

 これまで中東と東欧の舞台を精力的に紹介してきた東京国際芸術祭(TIF)が今年から、現代アメリカの作品を取り上げました。3年間継続のプログラムです。ヨーロッパやアジアのパフォーマンス・アートは日本でよくみられるようになり … “「メイヘム」と「アクト・ア・レディ」 アメリカ現代戯曲&劇作家シリーズVol.1 ドラマリーディング(上)” の続きを読む

 これまで中東と東欧の舞台を精力的に紹介してきた東京国際芸術祭(TIF)が今年から、現代アメリカの作品を取り上げました。3年間継続のプログラムです。ヨーロッパやアジアのパフォーマンス・アートは日本でよくみられるようになりましたが、演劇を通してアメリカの「いま」に接する機会は意外に多くありません。「アメリカ現代戯曲&劇作家シリーズ/ドラマリーディング」と題して、今年はとりあえず4作品が紹介されました。やっとというべきか、いよいよというべきか、時宜にかなったTIFらしい企画ではないでしょうか。リーディング形式での紹介ですが、いわゆる小劇場系の演出家も起用して、ひと味違った「上演」に仕立てる趣向だったようです。

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橋口幸絵さん(劇団千年王國)が最優秀賞 若手演出家コンクール2005

 若手演出家コンクール2005(日本演出者協会主催)の公開審査会が5日開かれ、最終審査(優秀賞)に残った4人の中から、「古事記-イザナギとイザナミ」を作・演出した橋口幸絵さん(劇団千年王國)が最優秀賞に選ばれました。賞金 … “橋口幸絵さん(劇団千年王國)が最優秀賞 若手演出家コンクール2005” の続きを読む

 若手演出家コンクール2005(日本演出者協会主催)の公開審査会が5日開かれ、最終審査(優秀賞)に残った4人の中から、「古事記-イザナギとイザナミ」を作・演出した橋口幸絵さん(劇団千年王國)が最優秀賞に選ばれました。賞金50万円。来年都内で受賞記念公演が開かれる予定です。全4作品をみた観客が投票する観客賞も橋口さんとなり、ダブル受賞でした。

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