デラルテ舎「プルチネッラ~その生と死の復活から」

 コメディア・デラルテは16世紀半ばのイタリアで生まれ、17、18世紀ごろまでヨーロッパで隆盛を極めた、即興性のある仮面喜劇です。プルチネッラは、そのコメディア・デラルテの中でも南イタリアの代表的な召使いのキャラクターとして知られ、鷲鼻の黒い仮面を着けた姿は、パスタを手づかみで頬張る絵や人形劇の登場人物としても親しまれているそうです。今回はイタリア最南端のカラブリア出身のアントニオ・ファーヴァが作・演出・主演・音楽を担当。文化庁の在外研修員として彼に師事した光瀬名瑠子が相手役を演じ、ピアノはクラウディオ・マッティオーリでした。

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「ムネモシュネの贈りもの」公演は予定通り

 ク・ナウカとインドネシアのテアトル・ガラシの合同公演「ムネモシュネの贈りもの」は予定通り6月11日から開かれます(-18日、東京・下北沢 ザ・スズナリ)。テアトル・ガラシはインドネシアのジャワ島中部地震で被害を受けたジョクジャカルタを拠点に活動していたので公演に影響が出るかもしれないともみられていました。

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青年団 『上野動物園再々々襲撃』

◎支え合いの青春群像劇

金杉忠男(97年死去)の『上野動物園再襲撃』を原作したこの舞台は、人を支え合うことの重要さを描いた希望溢れる作品であり、改めて群像劇の良さも示したものだった。

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無機王「僕の腕枕、君の蟹ばさみ。」

 「僕の腕枕、君の蟹ばさみ。」とは、ヘンなタイトルです。でも見終わって、瞬間的に「分かった」という気持ちになりました。ぶきっちょで優しい男の子と、ひりひりするような尖った女の子の、愛と追憶と再生の物語です。愛は現在から過去を発見する旅として設定されます。旅は追憶という名の探検であり、再生は過去の自分との切ない出会いによって成就します。台本は主人公の女子高生を陰影深く造形し、演出は場面と時間を複合的に配置し、主演の女優は余韻の残る印象的なシーンを刻みました。

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シアターグリーン演劇祭「夏」のラインナップ決まる

 東京・池袋のシアターグリーン小劇場を舞台に開かれるシアターグリーン演劇祭vol.2「 2006 夏」の参加団体や日程が明らかになりました。参加8団体はA、Bのブロックに分かれ、7月7日から9月5日まで2か月間順次公演します。劇場関係者のほか、通しチケットをご購入し、ブロック全ての公演をみた観客もアンケートを通じて「シアターグリーン大賞」の選定審査員に加わることが出来ます。

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パラドックス定数「怪人21面相」

 パラドックス定数は「『個人と社会の相克』をテーマに」(同webサイト)骨太の作品を矢継ぎ早に発表してきました。「主宰・野木萌葱の作品を上演活動する組織」と規定しているだけあって、野木作品の構成力が最大の魅力であり、基本的にはセリフだけの潔い会話劇が特徴です。今回の第10回公演「怪人21面相」(渋谷space EDGE、5月12日-14日)は、三億円事件」「731」に続く、戦後未解決事件シリーズの集大成と銘打って、劇場型犯罪のはしりとなったグリコ・森永事件を取り上げました。無理筋ともみえるきわどい構成だったのではないかと思いますが、それだけにドラマチックな起伏を折り込んだ迫力は手応え十分でした。

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関西芸術座 『心と意志』

◎新劇は死んでいない

新劇の舞台を観たのは数えるほどしかない。中・高校生の頃の学校観賞で一度ずつ観たのと、大学3回生の頃に教師からチケットをもらって観た計3回しかない。理由は単純と言えば単純で、60年代以降の現代演劇がいかに衝撃的で前衛的だったかを専門に学んできたため、これまで新劇を忌避してきただけである。しかし、今後劇評を書いていく上でそういった固定観念は自らの守備範囲を狭めるだけではないかと感じる所もあって、ちょうど公演を予定していた「関西芸術座」スタジオ公演『心と意志』(関芸スタジオ)に焦点を合わせたというわけである。また、近年その活躍が目覚しい坂手洋二(燐光群主宰)の作品を上演するということも足を運ばせる動機になったと言える。

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前田司郎さん(五反田団)インタビュー

第5回「インタビューランド」に五反田団の前田司郎さんが登場します。劇作・演出だけでなく、最近は小説でも高い評価を得ている前田さんは、演劇と小説の違いや相互作用、作風の変化などについて語っています。聞き手は、フリーライター / 編集者の梅山景央さんです。>>第5回「インタビューランド」


マッスル「マッスルハウス2」

 格闘技にはトンと関心のない私ですが、「プロレスの台本で岸田戯曲賞をとりたい」と語ったプロレスラーがいるというのでびっくりしました。発言の主マッスル坂井が活躍する「マッスルハウス2」というイベントが5月の連休中に開かれました(5月4日、東京・後楽園ホール)。プロレスはある種の約束事の上に成立する格闘見せ物、という意味で演劇的要素があるかもしれない程度の理解でしたが、マッスルはどうもスケールというか、レベルの違うパフォーマンスのようです。

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文学座+青年団自主企画交流シリーズ始まる

 新劇の伝統を誇る文学座と、現代口語演劇の先導役として知られる青年団の2劇団による自主交流企画シリーズが10日から始まり、5月末まで計6公演が東京都内の3会場で開かれます。東京の劇場で配布されるチラシ(案内)によると、企画の狙いは両劇団の「若手育成」と「観客にそれぞれの劇団を知ってもらう機会をつくる」ことにあったそうです。
 シリーズ第1弾は、デビッド・ストーリー作「チェンジングルーム」です(こまばアゴラ劇場、5月10日-14日)。

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