るぼわーる「真説・さくら吹雪が風に舞う」

大劇場向きの芝居は個人的に好きじゃない。派手なオーバーアクションよりも、狭い空間で息詰めて見るような作品の方が好みだ。
だけど、嗜好の壁を越えて「良い」と言わしめる作品も確実に存在する。近代の日本を舞台にした今回のるぼわーるの作品は、私にとっては正に「良い」と言える大劇場芝居だった。

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SPAC芸術総監督に宮城聡さん 記者会見で抱負

 静岡県舞台芸術センター(SPAC)芸術総監督の交代が本決まりとなり、13日に同県庁で開かれた記者会見で発表されました。1995年のSPAC創設以来芸術総監督を務めてきた鈴木忠志さんが今年度末に退き、来年度からク・ナウカ シアターカンパニー代表の宮城聡さんに交代します。鈴木さんは顧問に就任する予定。

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ユニットR「八百屋の犬」

同じ脚本家の書いた台本を、
どちらも初演版で上演しているところは同じだけど、
千賀ゆう子企画「桜の森の満開の下」
映像を取り入れるなど現代的でシャープな雰囲気の作品だったのに対し、
ユニットRの「八百屋の犬」からは
昔話としてしか知らない
小劇場演劇ブームの時代の匂いが漂ってくるように感じた。

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東京デスロック「3人いる!」

 見逃して「しまった!」と思う公演があります。東京・下北沢の小さなカフェで開かれた東京デスロック「3人いる!」公演(5月26日-31日 6月3日、CAFE PIGA)もその一つです。というのも、次の二つのブログを見て、そそられてしまったのです。

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千賀ゆう子企画「桜の森の満開の下」

観劇していて面白い作品の中に、
「布を駆使して作っている作品」がある。
中でも、

スクリーンや衣装も含めた「布」の使い方が上手い、と
感じたのが、
岸田理生脚本「桜の森の満開の下」だった。
語り手の乞食婆さんと

ヒロインの一人二役を演じる千賀ゆう子氏の衣装は
暗い色の着物の上に
ツギの当たったアズキ色のぼろを羽織る形になっていたし、

舞台の後方に当たる部分には
たっぷりと白い布が敷き詰められていた。
二人の役者は、その布をまとったり、あるいは布に絡め

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InnocentSpehere「ミライキ」

緑色に光る道が黒い床の上を伸び、
舞台奥に設置されたやはり緑色の四角いスペースは、無数に張り巡らされた糸か何かに覆われていた。

三軒茶屋シアタートラムで上演中の「ミライキ」は、
役者の動きが派手で最後が感動的な、
割と正統派と評されるタイプの芝居である。
巡査を人質にとって神社にたてこもった、統合失調症の

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劇団ジャブジャブサーキット 『亡者からの手紙』

◎日影丈吉の手紙

原作物を舞台化、映像化する際に重要になるのは、演出家がそのテクストを用いて何を対象化しようとしているのか,その批評性であろう。それは、劇作家や演出家自身が今現在において何を問おうとし、何を獲得しようとするのかにより、自身の仕事振りを見つめるための自己対象化のためかもしれないし、社会全体を対象化するためかもしれない。いずれにせよ、人間とそれを取り巻く主種の属性についての認識を外から取り入れることによる、自己の可能性の拡張であることに変わりはない。

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一般公開の学習院大「演劇と躰」セミナー 鈴木忠志、野田秀樹らが登場

 学習院大学大学院人文科学研究科の2006年度身体表象文化学連続セミナー「演劇と躰」(第二期)が4月から始まっています。演劇評論で知られる同大の佐伯隆幸教授が企画責任者になっているだけあってテーマも講師も選りすぐり。鈴木忠志、野田秀樹、岡本章ら各氏が予定され、各回無料というのも公開セミナーの魅力になっています。
 6月22日(木)の第3回は午後6時から、尼々﨑彬・学習院女子大学教授の「ダンスの身体」。場所は学習院大学・西2号館501教室です。参加費無料・事前申し込み不要です。
 同セミナーのwebサイトによると、次のような日程が掲載されています。

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ガラシ×ク・ナウカ「ムネモシュネの贈りもの」

 何者かが仰向けになって舞台の上を泳いでいく。シャクトリムシのように足で体を押し出して。ある者は両腕を体の脇にまっすぐつけたまま、ある者は両腕で交互に水をかきながら。やがて鳥類へと進化を遂げた彼らは、けたたましい怪音を発しながら縦横無尽に飛び回る。ある者はやがて立ち止まり、ある者は舞台の壁にぶち当たり。

 インドネシアのテアトル・ガラシとク・ナウカのコラボレーションによる「ムネモシュネの贈りもの」は、記憶をめぐる奇想天外なパフォーマンスでした。

 それにしても、まさかク・ナウカで、松崎しげる「愛のメモリー」とは!

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南河内万歳一座 『お馬鹿屋敷』

◎演劇馬鹿宣言

なにより関西劇界にとって事件だったのは、近鉄劇場・小劇場とOMS(扇町ミュージアムスクエア)がそれぞれ2004年2月と2002年3月に閉館したことだった。この2つの劇場は劇団☆新感線やM.O.P、リリパットアーミー等、今や全国的地名度を誇る劇団の成長を見守り続けたし、OMSは劇団事務所やぴあが拠を構えていたことも手伝い、様々な人が集うサロンの役割を担っていた。また、東京の劇団が大阪公演をする際によく利用した劇場でもあった。なぜそれほどまでに大阪の拠点劇場として長らく隆盛を誇っていたのか。

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