ニブロール「ロミオ OR ジュリエット」(クロスレビュー)

<クロスレビュー 第3回> ニブロール(nibroll)「ロミオ OR ジュリエット」

「ロミオORジュリエット」公演チラシニブロールはダンスを中心に映像、音楽、照明、衣装、美術など各分野で活躍する人たちが集まったカンパニーです。今回は10周年とあって久しぶりの新作公演となりました。
主宰の矢内原美邦さんは高校からダンスを始め、全国高校ダンスコンクールでNHK賞、特別賞などを受賞。1997年にニブロールを設立。ニューヨークやパリ、アムステルダムなどのほか、ニューデリーやバンコク、台湾などアジア地域で開かれるフェスティバルに招聘され、2004年には「the Kitchen」(N.Y)単独公演も。日常の身ぶりをベースにした動きによって時代の空気感を提示する独自の振付で高い評価を得ています。
Off Nibroll名義で、映像作家・高橋啓祐さんとインスタレーションを中心とした作品を発表したり、MIKUNI YANAIHARA PROJECTで演劇分野に踏み込んだりしてきた矢内原さんの新しい舞台に注目しました。(掲載は到着順)

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岸田戯曲賞に前田司郎「生きてるものはいないのか」

第52回岸田國士戯曲賞(白水社主催)の選考会が1月28日、東京神楽坂・日本出版クラブ会館で開かれ、前田司郎『生きてるものはいないのか』が受賞作と決まりました。正賞は時計、副賞は賞金20万円。授賞式は4月7日(月)午後6時より日本出版クラブ会館で開かれます。

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「関係者全員参加!ダンスクリティーク」

◎「関係者全員参加!ダンスクリティーク」で交わされたこと(1)
-司会の立場からのまとめ
木村覚(美学/ダンス批評)

はじめに
大橋可也&ダンサーズを主宰する振付家・大橋可也さんのお誘いで「ダンス蛇の穴」という企画に参加することになった。そこでぼくは、昨年の11月から今年の1月にかけて、計5回、全員で11人の振付家・ダンサーをプレゼンターに招き、森下スタジオを会場に「関係者全員参加!ダンスクリティーク」と称する会をひらいた。これは、司会を務めた木村覚の立場からまとめたこのイベントをめぐるレポートである(この場をお借りして、3回に分けて掲載する予定)。

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スロウライダー「手オノをもってあつまれ!」

◎未知なる関係性への呼びかけ 「家」意識の希薄な世代
木俣冬(文筆自由労働者)

「手オノをもってあつまれ!」公演チラシああ、矛盾。
舞台には人間の生々しい鮮度を求めているはずだったのが、現実がデジタル化されていく中で、現実を鮮度高くつかもうとすると、言葉を使ったコミュニケーションも、身体を使った表現もどんどん生とは違っていく矛盾を感じる今日この頃だ。

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スロウライダー「手オノをもってあつまれ!」

◎さまよいつつ知る演劇世界の再構築 リアルでない、リアルな世界で
小林重幸(放送エンジニア)

冒頭、舞台はどうやら近未来らしいことがわかる程度。情景は、団地らしき建物の外。どこか僅かに違和感が漂う会話から、この場所は、現在われわれがいる実世界とは何か違う常識が存在する別世界であることが窺える。

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デス電所「残魂エンド摂氏零度」

◎舞台と客席に体温を持つ人間が なりかわられることへの反措定
高木龍尋(大阪芸術大学大学院助手)

「残魂エンド摂氏零度」公演チラシ小劇場演劇に限ったことではないかも知れないが、演劇の、または劇作の大きな出発点となるのは「人間探し」「自分探し」と、「今」という時間・時代の認識なのだと思う。けれども、このところ劇場でよくよく感じるのは、現実の人間や世界には触れあわないものが増えてきているのではないか、というひとつの傾向である。

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プロペラ犬「マイルドにしぬ」

◎「死」をテーマにした連作コント集 持ち味出した水野美紀と河原雅彦
大和田建夫(大学講師)

「マイルドにしぬ」公演チラシテレビから舞台へその活躍の場を変えてきた水野美紀が脚本家と演劇ユニットを立ち上げたという不思議な舞台を見る機会に恵まれた。テレビタレントが様々なサイドビジネスをする例はあれども、テレビタレントがお金を儲けると副業としてレストラン経営などをする人が多いそうで、それをとあるタレントは、そんなノウハウも経験もないことに手を出すくらいなら、映画監督をやった方がまだ似たジャンルのことをやっているのだから、許されてもいいのではないか?というようなことを言っていたのを思い出した。

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オフィス3〇〇「りぼん」

◎頭が下がる演出力 錯綜した長丁場を長い暗転なしで走り通す
岡野宏文(ライター&エディター)

「りぼん」公演チラシ私はパニック症候群である。
劇場や映画館、エレベーターなどの閉じられた空間で、人があふれてくると故なくして甚大な恐怖に襲われ、いても立ってもいられなくなる哀れな人類なのである。群集の中で、ときどき鏡に囲まれた蝦蟇ガエルの気持ちになる。たらーりたらりと汗をかきつつ、このまま気が遠くなって死んでしまうのではないか…理不尽な恐怖と戦い続けているのだ。

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ナイロン100℃「わが闇」

◎「闇」はどこにあるか 描かれない「親との関係」
水牛健太郎(評論家)

「わが闇」公演昨年12月30日、ナイロン100℃の「わが闇」を見に行った。下北沢の本多劇場の前に出来た長い列に並び、千秋楽の当日券を求めた。階段に座布団を敷き、一段に一人ずつ、ジグザグに座る。一段上の人の脚が自分の隣に来る。ほとんど身動きも出来ない状態で、三時間も大丈夫かと心配だったが、芝居が始まるや、ぐっと引き込まれ、心配は忘れてしまった。

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クロスレビューはnibroll「ロミオORジュリエット」

 今年最初のクロスレビューは、ニブロール10周年記念新作公演『ロミオORジュリエット』となります。2008年1月18日-20日、東京・世田谷パブリックシアターで開かれます。公演は3日間だけですのでご注意ください。
 これまでと同じように、本名での投稿が原則です。名前のあとに肩書きを付け、☆印の5段階評価のあと、コメント300字を付けます。締め切りは1月21日(月)。応募先は、wonderlandsアットマークnorthisland.jpまで。採用分には薄謝を差し上げます。
 公演の詳細は、nibrollのWebサイトへ。