特別寄稿」の記事を10件ずつ表示します。
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[特別寄稿]
◎ステキにもつれた劇世界 虚無の風、ひやりと背中を
 岡野宏文

「照準Zero in」公演チラシ
 親というのはほんとうによく分からない。子育てにビジョンがないのである。
 人様に迷惑さえかけなければどんな人間になってもいいからねなどと喋った舌の先すら乾かぬうちに「医者になれ」などと抜かすから油断が出来ない。なれるのか今さら、医者に、オレが。だいたい、なりたくともなれないのが医者という職業の世の常であるのは十二分に承知の上で、かかる矛盾した見解を涼しい顔で言ってのけるのは、そもいかなる神経のなす技であることか。
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2010/05/21 15:49 編集部 | 0 comments | 0 Trackback

[特別寄稿]
◎サリngROCK の優美な凶暴さ
  岡野宏文

「ビリビリ HAPPY」公演チラシ
 今年も、年間の最低映画に贈られるゴールデン・ラズベリー賞が決まった。めでたく受賞してくれたのは「トランスフォーマー/リベンジ」であるが、なにより油断できない気にさせるのは、この映画が「当たった」という畏るべき事態である。巨大なレゴ・ブロックのごときロボットたちが、せわしくパーツを組み替えながらめまぐるしく変身してみせる、というか変身してみせるだけのこの映画は、映画を観ているというよりグラフィック・アプリケーションのデモ画面を見せられているような、侘びしくも場違いな気分を我々に味あわせる。にもかかわらず、その退屈を求めて映画館に人は詰めかけたのだ。世の中はまだからくりの手の内がすっかり透けた玩具がお気に入りらしい。2012年など飛んでもない。まだまだ人類は滅べまい。
 久しぶりに、素晴らしくヘンテコなオモチャと出くわした悦びも持った。しなやかな筐体からいくつもの手足や頭が生えているくせに、どれを触るとどれが動くか想像のそとなのである。これにふれると……エッこっちが動くの! だったらこれだと……エエッなんでそれよ!とすこぶる振りまわされる観劇体験。突劇金魚の「ビリビリ HAPPY」、サリngROCK 作・演出である。
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2010/03/12 15:44 編集部 | 0 comments | 0 Trackback

[特別寄稿]
◎驚き、不思議、カンボジア 影絵芝居で神に逢う
 岡野宏文

「スバエク・トム」公演チラシ
 まだかなりわたしがコマかったころ、全校生徒を講堂に呼び集めて人形劇を見せたりする恐ろしいたくらみがたびたびあった。ものは糸あやつりである。演目はたいてい「アラジンと魔法のランプ」とか「イワンのバカ」とか、「肉体の門」なんかはなかなか来ないのであるが、まあまあ見てやってもいいかなというレベルのお題ではあるので、おとなしく腰を下ろすのであった。腰を下ろさないあまたのご学友たちは、上履きをぶつけ合っちゃ奇声を上げるという華やかないとなみにすっかりご執心であられ、実に幸せそうに見えた。人の幸せをむげにひねりつぶすこともあるまいにと思うものの、無慈悲な教師たちに頭などはたかれて彼らの幸福は泡とはじけていくのだった。
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2009/12/17 22:34 編集部 | 0 comments | 0 Trackback

[特別寄稿]
◎テント通いはとまらない
 岡野宏文

「盲導犬」公演チラシ
 こういう歌がございます。
 猫を娶らば 才長けて 見目麗しく 情けある
 犬を選ばば 書を読みて 六分の狭義 四分の熱
 猫は美の生き物だから存在が本質なんであります。犬は情の生物ゆえに本くらい読まないとダメなのですね。
 片方で犬のやつは、人類の最古にして最良の友と呼ばれたりしますが、奇妙なことにもう片方では犬なる文字のついた言葉にろくな手合いがないのであります。犬死に、犬ざむらい、犬畜生(なんと理を知らぬケダモノの代表選手)、負け犬などなど、犬儒派なんてのもあったっけ。
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2009/10/23 22:08 編集部 | 0 comments | 0 Trackback

[特別寄稿]
◎手に負えない、もっと大きなものと格闘を
 岡野宏文(ライター&エディター)

「図書館的人生 vol.2」公演チラシ
 超科学と呼ばれる一連のものごとが好きなんである。
 心霊、オーパーツ、超能力、UFO、古代文明は宇宙人が作った説、火星の人面岩、スカイフィッシュ、ミステリーサークル、などなどしこたま。信じているのではない。信じているならむしろ、つぎはぎだらけであるにしろ科学の冷静さの方に軍配があがる。
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2008/11/27 23:51 KITAJIMA Takashi | 0 comments | 0 Trackback

[特別寄稿]
◎頭が下がる演出力 錯綜した長丁場を長い暗転なしで走り通す
 岡野宏文(ライター&エディター)

「りぼん」公演チラシ
 私はパニック症候群である。
 劇場や映画館、エレベーターなどの閉じられた空間で、人があふれてくると故なくして甚大な恐怖に襲われ、いても立ってもいられなくなる哀れな人類なのである。群集の中で、ときどき鏡に囲まれた蝦蟇ガエルの気持ちになる。たらーりたらりと汗をかきつつ、このまま気が遠くなって死んでしまうのではないか…理不尽な恐怖と戦い続けているのだ。
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2008/01/19 00:26 KITAJIMA Takashi | 0 comments | 0 Trackback

[特別寄稿]
◎大らかに、笑ってくれればいい 芸歴20数年の覚悟と間合い
 岡野宏文(ライター&エディター)

「お床と女」公演チラシ
 人間、うれしいことばかりではない。楽しいことばかりでもない。ちょっと憂鬱だったり、人を見たら泥棒だと叫びたくなったり、たまには犬も歩けば棒にガンガンぶち当たるような辛さもあり、つまり劇場に行くのがどうにもおっくうなこともあるものだ。
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2007/11/16 12:54 KITAJIMA Takashi | 0 comments | 0 Trackback