特別寄稿」の記事を10件ずつ表示します。
   | 次のページ

[ニュース&報告]
 「フェスティバル/トーキョー09秋」の関連企画「劇評コンペ」の優秀賞が12月20日、発表された。受賞したのは、イタリアのロメオ・カステルッチ演出『神曲―地獄篇』を取り上げた柴田隆子さんの「美しい静寂の地獄絵図」、ドキュメンタリー演劇の新風リミニ・プロトコルの『Cargo Tokyo-Yokohama』を批判的に考察した堀切克洋さんの「『本物』はどこにあるのか」、サンプル(松井周作・演出)公演を取り上げた百田知弘さんの『あの人の世界』評の3作品。受賞者は、来年のF/T10の全演目に招待される。
>> more
2009/12/24 15:43 編集部 | 0 comments | 0 Trackback

[特別寄稿]
◎時代を超える翼をください
 大泉尚子

「モロトフカクテル」公演チラシ
 客入れの音楽はフォークソング。「あれっ、これってPPMの『花はどこへ行った』かな?」なんて思いながら、60-70 年代の回顧ものかと想像を巡らす。
 舞台は、広めでやや雑然とした部屋。中央にストーブ、上手に長めのテーブルとイス、下手の赤いソファには、熊のぬいぐるみがポツンと置かれ、その前にあるのはキーボードだろうか。後ろの壁には棚があり、ゴチャゴチャといろんなものが詰め込まれている。家具は、そこそこ簡素というか間に合わせ的な感じがあり、ここが住まいやお固い業種のオフィスなどではないことをうかがわせる。壁沿いにつけられた数段の階段の上にはドアがあるから、もしかしたら半地下なのかもしれない。と、ここまではとても具象的な装置なのだが、背面の大きな壁は全く趣が違う。幾何学的な模様が描かれた、かなりの面積の壁面が、そそり立つようにある。白っぽいグレーを基調とした色合いの、小洒落てアート風な雰囲気。
 両者の対照に、幕開け前から、この芝居のリアリズム加減がいかほどのものなのかと、興味をそそられる道具立てである。
>> more
2009/12/04 12:23 編集部 | 0 comments | 0 Trackback

[特別寄稿]
◎その囁きは水底から響いてきたようにも思えた
 大泉尚子

「Little Eyolf-ちいさなエイヨルフ-」公演チラシ
 JR埼京線・板橋の駅を降り、歩くこと10分。まさかここじゃあないよなあ…というくらいの細っこい路地を折れた、行き止まりのどん詰まり。東武東上線の線路の柵が立ち塞がり、目の前を轟音を立てて電車が走り過ぎていく、その脇。劇場というよりは、駆け落ち(って死語かもしれないけれど…)した二人がひっそりと隠れ棲むのにふさわしいような、そんな場所にこのatelier SENTIOはある。どうか見つけないでくださいと言わんばかりに。そこで行われているSENTIBAL!2009の参加作品として、shelfの「Little Eyolf―ちいさなエイヨルフ―」(イプセン作、矢野靖人演出)が上演されていたのだった。
>> more
2009/08/27 15:18 編集部 | 0 comments | 0 Trackback

[特別寄稿]
◎それが露わにされるとき
 大泉尚子

TAGTASプロジェクト公演チラシ
 前衛=アバンギャルドという言葉をとんと聞かなくなって久しい。こないだ若い人に暗黒舞踏の説明をしようとして、「前衛的な踊り…」と言いかけて思わず赤面してしまい、あわてて「当時は前衛的と言われた踊り…」と言い直した。何か、口にするだけでもちょっと気恥ずかしい感じがするんだけど、それって私だけでしょうか?
>> more
2009/08/14 22:59 編集部 | 0 comments | 0 Trackback

[特別寄稿]
◎もっと匂いを!
 大泉尚子

「ユーリンタウン」公演チラシ
 座・高円寺の入口あたりから会場内にかけて、警官の扮装をした男女が10人以上。彼らは、客入れや会場案内をやっている。手には警棒、全身黒ずくめ。女は、ショートパンツ・網タイツにピンヒール、ジャケットの胸元のボタンを最大限にあけて、豊かな谷間を強調しつつ。これはきっと、異色のブロードウェイミュージカル「ユーリンタウン」の世界へのエロこわい誘導なのね、と思う。
>> more
2009/07/25 11:42 編集部 | 0 comments | 0 Trackback

[特別寄稿]
◎その断面は体液の滴るほど切り口鮮やかだった
 大泉尚子

 チラシには「自傷、引きこもり、親子間のコミュニケーション断絶など、戯曲が描く父母姉弟・四人家族の姿は現代日本の病巣と重なり…」とあるが、ふだんならこういう芝居には絶対行かない。だって、そんなものを「こんなです」と〈サンプル〉として見せられたところで、何の解決策も見出されるわけでもなく、「それで? だから?」と言いたくなる。第一、暗いし重いし、何で金払ってそんなもん見なきゃならないんだ!
>> more
2009/05/16 20:06 編集部 | 0 comments | 0 Trackback

[特別寄稿]
◎王の死はフレイザー『金枝篇』を思わせ、そして…
 大泉尚子

「瀕死の王」公演チラシ
 「瀕死の王」は、文字通り死を眼の前にした王ベランジェ一世が、生に強く執着をもちながら、ついには死を受け入れるというお話。あくまでも威厳をもって王らしく死ぬことを突き付ける、第一王妃マルグリットと医者。より多く寵愛を受けているせいか、嘆くばかりの第二王妃マリー。それに、お世話係の侍従にして看護婦のジュリエットと衛兵。この6人が登場人物となる。
>> more
2008/12/16 22:27 KITAJIMA Takashi | 0 comments | 0 Trackback

[特別寄稿]
◎夢見る力に何かができるか?
 大泉尚子

「眠れない夜なんてない」公演チラシ
 舞台は、南国リゾート地のホテルのロビーのようなしつらえである。バックには椰子系の観葉植物が置かれ、ソファと椅子に男と女がひとりずつ座っている。一人の女が現れて、何気なく言葉をかけ合い、暗転もないまま芝居は始まるともなく始まっている。
>> more
2008/08/24 15:15 KITAJIMA Takashi | 0 comments | 0 Trackback