柿喰う客「無差別」

◎劇評を書くセミナー2012 東京芸術劇場コース 第2回

「無差別」公演チラシ
「無差別」公演チラシ

 「柿喰う客」の1年半ぶりとなる新作公演「無差別」が9月から10月にかけて東京、福岡、大阪で開かれました。「罪悪を犯し、禁忌を破り、運命を呪い、現世を生きる。神も仏も、獣も人も、無差別に陥る因果の罠」と団体のWebサイトに書かれています。戦前、戦後を被差別の世界で生きた一族と神々、それに獣たちの物語です。
 この東京公演を取り上げた劇評セミナー2012の第2回は10月5日(金)、東京芸術劇場ミーティングルームで開かれました。提出された課題劇評10本を取り上げ、講師の林あまりさんのコメントを挟みつつ、各執筆者の話を絡めて熱い話し合いが展開されました。
 物語の設定は、被差別の世界です。劇場でふだん聞いたことがないような、いわゆる差別的な表現やことばが舞台上を行き交いました。神話と現実がない交ぜの虚構世界をどう受け止めるか。原稿としてまとめるとき、どのような表現をとるか。書き手の視点が舞台世界に乗り移ってしまうと、「虚構」であるはずの「被差別世界」が生のまま文字として出現します。その両者の距離を測りながら公演の主題をつかみとる難しい作業が問われました。各自の劇評で、批評の要素がどのように生かされたのか、ご一読いただければ幸いです。
(編集部)

講師:林あまりさん(歌人、演劇評論家)
日時・会場:2012年10月5日(金) 東京芸術劇場ミーティングルーム 7
対象公演:柿喰う客「無差別」(9月14日-24日)

【課題劇評】
1.静寂の森の中のざわざわ(平林正男)>>
2.<反>差別ではなく、<無>差別というたくらみ(高橋英之)>>
3.見て見ぬふりは楽だけど、何か、考えてみる(別府桃子)>>
4.柿喰う客、「無差別」(大村麻衣子)>>
5.越えられない境界線、揺らぐ境界線(永岡幸子)>>
6.切実でなさげな切実さ(大泉尚子)>>
7.記念催事(兒島利弥)>>
8.柿喰ったら渋かった(中村直樹)>>
9.無差別~柿喰う客の分岐点(小泉 うめ)>>
10.諸行無常(都留由子)>>

◎差別の”ショーケース”(林あまり)>>

*掲載は到着順。一連番号を付けた。番外として講師の林あまりさんの寄稿を掲載した。
*タイトルは原文通り。
*セミナー当日合評された劇評を再度チェックしてもらった上、了承を得て掲載した。

【上演記録】
柿喰う客「無差別
東京芸術劇場 シアターイースト(2012年9月14日-24日)
作・演出:中屋敷法仁
出演:
七味まゆ味 玉置玲央 深谷由梨香 永島敬三 大村わたる 葉丸あすか 中屋敷法仁
▽配役
 玉置玲央… 族谷狗吉 ヤカラヤイヌキチ(いぬと呼ばれる一族の末裔)
 七味まゆ味… 族谷狗子 ヤカラヤイヌコ(けがれを知らない狗吉の妹)
 葉丸あすか… 族谷人之子 ヤカラヤヒトノコ(人として育てられた赤犬)
 深谷由梨香… 日不見姫神 ヒミズヒメ(美しきモグラの姫君)
 大村わたる… 大楠古多万 オオグスノコダマ(ヤマの神である 楠木)
 中屋敷法仁… 天神様 テンジンサマ(雷を操る 祟り神)
 永島敬三… 真徳丸 シントクマル(神楽舞の舞い方)

スタッフ:
【舞台美術】原田愛
【照明】松本大介
【音楽】和田俊輔
【音響】上野雅
【振付】北尾宣
【衣裳】髙木阿友子
【メイク】田中順子
【演出助手】入倉麻美
【舞台監督】棚瀬巧
【宣伝美術】山下浩介
【宣伝写真】引地信彦
【撮影】竹崎博人
【広報】赤羽ひろみ
【票券】北澤笑未子
【制作助手】加藤恵梨花
【制作】斎藤努
【制作協力】ゴーチ・ブラザーズ/righteye/PAMC
【企画製作】柿喰う客

ポスト・パフォーマンス・トーク スペシャル:
第一回(9月17日(月・祝) 18時終演後)
 ゲスト 池袋御嶽神社宮司 早山彰 聞き手: 中屋敷法仁、徳永京子(演劇ジャーナリスト)
第二回(9月21日(金) 19時30分終演後)
 ゲスト 和泉流狂言師 野村万蔵 聞き手:中屋敷法仁、徳永京子(演劇ジャーナリスト)

チケット料金:
アリーナ7:4,800円(前売のみ、劇団のみ取扱い)
一般:3,800円 初日割引:3,500円 平日昼間割引:3,500円 乱痴気公演:3,800円(全キャストシャッフルにて上演)
≪全ステージ共通割引≫
敬老(60歳以上):3,500円/学生:2,000円/高校生以下:1,000円
※枚数限定、当日受付にて指定席券と引換え。要身分証提示。
≪芸劇限定割≫ 一般:3,500円
≪当日料金≫ 各前売りより500円高

主催:柿喰う客
提携:東京芸術劇場(公益財団法人東京都歴史文化財団)
*本公演は東京文化発信プロジェクト事業

【福岡公演】 イムズホール(2012年9月27日-28日)
【大阪公演】 HEP HALL(2012年10月3日-9日)

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください