東京芸術劇場「ストリッパー物語」(作:つかこうへい 構成・演出:三浦大輔)

 ワンダーランドの「劇評を書くセミナー2013」第3回は8月10日(土)東京芸術劇場のミーティングルーム7で開かれました。参加者は20人余り、共催の同劇場からも2人のスタッフが出席しました。
 今回取り上げた公演はRoots Vol.1「ストリッパー物語」です。「Roots」とは、「60~70年代のアングラ全盛期に生み出された優れた戯曲を、若手演出家の解釈と演出 により、その魅力を再提示する、東京芸術劇場の新しいシリーズ」です。その第1弾として、つかこうへいの名作「ストリッパー物語」を、ポツドールでの活動で知られる若手演出家・三浦大輔が演出。地方興行を続けるストリッパー一座を舞台に、あるストリッパーとヒモの愛の形を提示した作品です。
 今回のセミナー講師は演劇ジャーナリストの徳永京子さん。それぞれの劇評について徳永さんがコメントし、執筆者のコメントと参加者から意見を述べてもらう形で進みました。徳永さんは自らの執筆経験に基づき「エンディングに困ったら冒頭に戻れ」「『私は』『この作品は』という書き出しはしない」と具体的にアドバイス。参加者は盛んにメモしていました。
 参加者の間では「主人公シゲさんに『愛』はあるのか」「そもそも愛とは何か」について活発な議論が交わされました。言葉にすればいささか青臭い問いを、しかし決して大げさでない形で呼び起こす力を持った作品であったようです。忘れがたいセミナーとなりました。
 当日提出された劇評は14本。そのうち執筆者の了承が得られたものを掲載します。なお、一部原稿については、セミナーでの講評や議論を踏まえ、執筆者自身による改稿が行われています。(編集部)
劇評を書くセミナー 第3回から
【写真は、劇評を書くセミナー 第3回から(東京芸術劇場)。撮影=ワンダーランド 禁無断転載】

講師:徳永京子さん(演劇ジャーナリスト)
対象公演:Roots Vol.1「ストリッパー物語」
日時:2013年8月10日(土) 18:30-21:00
会場:東京芸術劇場ミーティングルーム7(6階)

【課題原稿】
1.I’ll Never Fall in Love Again ~ I’ts My Life(小泉うめ)>>
2.存在の溶解(鉢村優)>>
3.刹那さを消せやしない(槌谷昭人)>>
4.「なるようになる」美学(山田紗希)
5.堕ちてゆくしあわせ、または昭和なはなし(水牛健太郎)>>
6.1975年でも、2013年でもない、いつか。(米川青馬)>>
7.ストリッパー物語 劇評(齋藤理一郎)>>
8.ストリッパー物語(関島弥生)
9.ボクたちの「浪花節」(仲野マリ)>>
10.傷つくことが好きな男と女(平井千世)
11.一緒に地獄をみる、それが互いを受け止めること(福原 幹之)>>
12.夢破れた後も山谷あり(中村直樹)
13.屈折した愛(小林まき)
14.卵活時代のケセラセラ(萩野あやこ)

*到着順に一連番号をつけた。
*タイトルは原文のまま。筆者名は丸括弧内に入れた。
*セミナー当日合評された劇評を再度チェックしてもらった上、了解を得たものを掲載。
*観劇日時は末尾の括弧内に入れた。

【上演記録】
東京芸術劇場 Roots Vol.1「ストリッパー物語
東京芸術劇場シアターイースト(2013年7月10日-28日)

作:つかこうへい
構成・演出:三浦大輔

出演
リリー・フランキー、渡辺真起子、渋川清彦、安藤聖、古澤裕介、新田めぐみ、米村亮太朗、門脇麦、でんでん

美術:田中敏恵
照明:宮野和夫
音響:中村嘉宏
映像:冨田中理
衣裳:原まさみ
ヘアメイク:鎌田直樹
振付:牧瀬茜
演出助手:西祐子
舞台監督:筒井昭善
宣伝美術:永瀬祐一
宣伝写真:西村淳
スタイリング:石橋瑞枝
宣伝協力:吉田プロモーション
制作進行:花澤理恵(Little giants)
制作協力:マッシュ、ポツドール
企画制作:東京芸術劇場
協力:つかこうへい事務所

チケット料金
一般:5,500円/高校生割引:1,000円/25歳以下:3,500円/65歳以上:4,000円

主催:東京芸術劇場(公益財団法人東京都歴史文化財団)、東京都/東京文化発信プロジェクト室(公益財団法人東京都歴史文化財団)
助成:一般社団法人全国モーターボート競走施行者協議会、財団法人地域創造、平成25年度 文化庁 劇場・音楽堂等活性化事業

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