マームとジプシー「cocoon」

◎劇評を書くセミナー 東京芸術劇場コースII 第4回 報告と課題劇評

 ワンダーランドの「劇評を書くセミナー2013」第4回は8月31日(土)東京芸術劇場のミーティングルーム7で開かれました。直前まで聴講を希望された方も多く、共催の同劇場からも3人のスタッフが出席されました。
 今回取り上げた公演はマームとジプシー「cocoon」です。沖縄戦をモチーフとした今日マチ子さんの漫画を原作にした作品で、注目の劇団の最新作として多くのメディアに取り上げられ、今夏最大の話題作であったと言ってよいでしょう。
 講師は演劇評論家の扇田昭彦さんでした。セミナーは扇田さんの「今回の劇評のレベルの高さに感心しました」という嬉しいお言葉から始まりました。それぞれの劇評について扇田さんがコメントし、執筆者自身のコメントと参加者からの意見という形で進められました。
 戦争という重く大きなテーマに、現代の若者の繊細な感性を描いてきた劇団がいかに挑んだかが最大の焦点でした。その中で、マームとジプシーの手法であるリフレインや俳優の演技、舞台装置、さらには映像の役割がどのようなものだったか。その点を巡って活発な議論が展開し、手ごたえのあるセミナーとなりました。
 当日提出された劇評は16本、その後1本が届きました。執筆者の了承が得られたので、全部を掲載します。なお、一部原稿については、セミナーでの講評や議論を踏まえ、執筆者自身による改稿が行われています。
 また、今回は9月7日(土)にマームとジプシーの作家・演出家の藤田貴大さんを招いて行われる番外企画( >> )でのトークの基礎資料として、早めに公開します。従って、番外企画終了後に執筆者による再修正の可能性もあることをお断りしておきます。(編集部)

講師:扇田昭彦さん(演劇評論家)
対象公演:マームとジプシー「cocoon」
日時:2013年8月31日(土) 18:30-21:00
会場:東京芸術劇場ミーティングルーム7(6階)

【課題原稿】
1.マームとジプシー「cocoon」(大塚孝一) >>
2.マームとジプシー8月公演「cocoon」を見て(杉谷正則) >>
3.画期的な方法と古典的な見方(米川青馬) >>
4.記憶のメディア・自分の慟哭(鉢村優)>>
5.戦争、この「未知」なるものの肌触り(仲野マリ) >>
6.いかに戦争との距離を乗り越えるか(または乗り越えないか)(水牛健太郎)>>
7.繭から羽化して伝説に(平井千世)>>
8.繭から歩み出る必然のありよう(齋藤理一郎)>>
9.リフレインが浄化するもの(落 雅季子)>>
10.セミの鳴き声がつれてくる『cocoon』のきおく(黒田可菜)>>
11.繭を破るとき(澤田悦子)>>
12.いま私たちは繭を破れるか(小泉うめ)>>
13.いちばん根っこにある、感覚としての距離について(山田紗希) >>
14.私と彼女と『cocoon』(山本愛弓)>>
15.戦争とのキョリ(福田夏樹)>>
16.少女たちの背中に礼を言う。(宮武葉子)>>
17.ただの偶然のできごと(中村直樹)>>

*到着順に一連番号をつけた。
*タイトルは原文のまま。筆者名は丸括弧内に入れた。
*セミナー当日合評された劇評を再度チェックしてもらった上、掲載。

【上演記録】
マームとジプシー「cocoon」
東京芸術劇場シアターイースト(2013年8月5日-18日)

原作:今日マチ子「cocoon」(秋田書店)
作・演出:藤田貴大
音楽:原田郁子

出演
青柳いづみ、伊東茄那、大岩さや、尾崎紅、尾崎桃子、川崎ゆり子、橘髙佑奈、菊池明明(ナイロン100℃)、小泉まき(俳協/中野成樹+フランケンズ)、小宮一葉、中前夏来、鍋島久美子、難波有、長谷川洋子、的場裕美、山崎ルキノ(チェルフィッチュ)、吉田彩乃、吉田聡子、李そじん
石井亮介、尾野島慎太朗

スタッフ
音:zAk
舞台監督:森山香緒梨、加藤唯、大友圭一郎
照明:吉成陽子、富山貴之
照明オペレーター:山岡茉友子(青年団)
音響:角田里枝、田鹿充
舞台美術・映像:細川浩伸
衣装:高橋愛(suzuki takayuki)
衣装協力:荻原綾、坂本かおり、金子仁美
映像素材・演出助手:召田実子
演出助手:小椋史子
チラシイラスト・劇中画:今日マチ子
ロゴデザイン:川名潤(priGraphics)
宣伝美術:本橋若子
当日パンフレット:青柳いづみ
Tシャツデザイン:吉田聡子
企画協力:金城小百合(秋田書店)
制作:林香菜、斎藤章子、渡邊由佳梨

特別協力:急な坂スタジオ
協力:株式会社秋田書店、クラムボン、有限会社トロピカル、suzuki takayuki、有限会社is、(株)クレッセンド、株式会社天然ロボット、株式会社キューブ、ナイロン100℃、俳協、中野成樹+フランケンズ、株式会社デューズ、チェルフィッチュ、フォセット・コンシェルジュ、ほぼ日刊イトイ新聞、青土社、福永紙工(株)

主催・製作:マームとジプシー
提携:東京芸術劇場(公益財団法人東京都歴史文化財団)
助成:芸術文化振興基金助成事業、公益財団法人アサヒグループ芸術文化財団、一般社団法人私的録音保障金管理協会

チケット料金
予約4000円 当日4500円 高校生以下 前売・当日共1000円

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