タテヨコ企画「すくすく」

 青年団出身の横田修主宰のタテヨコ企画がいま、都内の幼稚園を舞台に使った公演「すくすく」を上演しています。劇団のWebサイトによると、「1999年2月に横田修(作・演出・美術)と舘智子(俳優)の2人で結成しました。2人の … “タテヨコ企画「すくすく」” の続きを読む

 青年団出身の横田修主宰のタテヨコ企画がいま、都内の幼稚園を舞台に使った公演「すくすく」を上演しています。劇団のWebサイトによると、「1999年2月に横田修(作・演出・美術)と舘智子(俳優)の2人で結成しました。2人の名前から【タテヨコ企画】と命名。リアルな関係性に基づいた舞台表現を信条に、俳優のクセや空間の特性までを取り入れた芝居作りをしている」そうです。奇をてらったわけではなく、むしろ劇団の目指す路線上に今回のシチュエーションが設定されたことが分かります。


 実際の舞台はどうだったのでしょうか。「白鳥のめがね」サイトのyanozさんは「お話としては、幼稚園にこどもを預けている親達がこどもに見せるミュージカルのための練習をしていて、その練習の一日の様子を描くというもの」「そこで、劇中劇的に、その親たちが演じているミュージカルの場面が何度か繰り返し挿入される。(略)このリハーサルシーンの劇中劇は、しかし、地となっている日常場面の演技の中に唐突に織り込まれてゆく。まるで、時間的連続のリアリティを破るように割って入り、躍り出てくる」「何箇所か、このミュージカルシーンを練習日のリハーサルの場面として回収してしまうという処理をしていた。それは、逆に、虚を虚として括弧に入れてしまうようで、虚実が反転するような魅力を殺いでいると思い、惜しまれた」とのべて、幼稚園という現実の場所と舞台との拮抗・緊張関係や、舞台から立ち上る「リアルな関係性」を順々に解説(あるいは解剖)しています。

 公演は7月10日まで。これからまた違った公演評が見つかると思います。そのときは追記で紹介ます。

投稿者: 北嶋孝

ワンダーランド代表

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