ひょっとこ乱舞「旅がはてしない」

 演劇集団「ひょっとこ乱舞」の第12回公演「旅がはてしない」(作・演出 広田淳一)が東京・王子小劇場で開かれました。広田さんは今年2月に開かれた日本演出者協会主催「若手演出家コンクール2004」で最優秀賞を受賞した期待の … “ひょっとこ乱舞「旅がはてしない」” の続きを読む

 演劇集団「ひょっとこ乱舞」の第12回公演「旅がはてしない」(作・演出 広田淳一)が東京・王子小劇場で開かれました。広田さんは今年2月に開かれた日本演出者協会主催「若手演出家コンクール2004」で最優秀賞を受賞した期待の若手演出家です。


 「タマヤマ」さんが「ひょっとこ乱舞」のWebサイトに書き込んで、「わたしがひょっとこを書いてる広田という作家が好きなのはウソツキだからです。いまどきこんなステキなウソついてくれる作家少なくて」(07/21-03:43)と最上級の褒め言葉を並べています。続いて次のようにその理由を挙げます。

その突拍子もないウソにつきあう気にさせてくれるのは、
 ・パワーバランスの変化
 ・新しい事件
に関するセリフが間断なく出てくるってこと。そして役者、演出がそれをこなせているからだと思います。

と述べています。本人が名乗っているように、本当に「劇場の職員」のタマヤマさんなら、ほとんど毎夜、小劇場を回ってひたすら芝居を見ている目利きですので、有力な意見かもしれません。

 小劇場通いなら負けず劣らずの「デジログからあなろぐ」サイトの吉俊さんの評価はかなり厳しいものがあります。

大勢の役者で行われる乱舞も大変綺麗で、この人たちは役者なのか?パフォーマーなのか?と疑いたくなる程の完成度」としながらも、「分裂したエピソードを寄せ集め的に組み合わせて、生とか死のメタファーを小さな要素に還元してしまう。希望だの記憶だの・・・哲学的な問題を身近な人間の関係性とか手近な道とか音楽とかいった要素だけからこじつけのように説明してしまう・・・実質としては解決になっていなくても、手近な答えに納得してしまって満足できる。まさに、ポストモダン的な物語・・・表層を撫でる言葉の羅列・・・今回はまだその羅列から立ち上がってくる情景が見えず。脚本が面白ければ・・・と悔やまれる舞台。

と述べています。

 「えんげきのページ」の「1行レビュー」では「本がよく出来ている。設定と台詞まわしに引き込まれる。 (camel) 」と4星を進呈している人もいるので、みかたはさまざまなのかもしれません。次回は私もみてみたいと思います。

[上演記録]
ひょっとこ乱舞第12回公演「旅がはてしない」
作・演出 広田淳一
2005年7月14日[木]~19日[火]
王子小劇場 >>劇場アクセス

【出演】
伊東沙保 笠木真人 金子優子 加茂みかん 草野たかこ 齋藤陽介
酒井彩子 高橋恵 瀧澤崇 チョウソンハ 中村早香 橋本仁 林隆紀 堀内隼人
広田淳一

【スタッフ】
舞台監督・舞台美術…竹内五十六 
舞台…高岸れおな
宣伝美術・ web …内藤真代
音響…角張正雄( SoundCube )
照明…三浦あさ子(賽【 sai 】)
衣装…林莉江 
   …鴨川亜美
ヘアメイク…入江佐伊子
制作…ツカネアヤ 日下田岳史 清水建志 写楽 
協力…大倉英揮
提携…王子小劇場

(財)東京都

投稿者: 北嶋孝

ワンダーランド代表

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