このところ評価の高い関西の劇団「クロムモリブデン」が「ボーグを脱げ」の東京公演を中野・劇場MOMO で開きました。相変わらず精力的にレビューをアップしている「しのぶの演劇レビュー」サイトはもちろん見逃していません。ボーグ(防具)と攻め具(責め具?)とジャンケンを使って、クールでスピード感にあふれた舞台を展開したようです。
「ナンセンスで錯綜した世界に独特のダークな空気が漂います。笑いがかなりコアでマニアック。ハマる人はハマるリズムがあります」と劇団の特徴を上げた後、今回の公演は「テーマはボーグ(防具)。(略)次から次にシーンからシーンへと移って行く短編集のスタイル。ただ、登場人物が被ることもあるのでチェーンストーリー的な楽しみもあります」「ロリコン、児童虐待、性犯罪者、家庭内暴力、SM(ご主人様と奴隷)などのかなりハードなモチーフを、時事ネタも含めて皮肉っぽく、だけどあくまでもポップに軽妙に織り交ぜていきます」「きちんと細かいところまで作り上げられた世界」「音楽がめちゃくちゃクール」「何もかも全部ひくるめてクロムモリブデンのイケナイ世界だった、ということでも私は満足」と述べています。
しのぶさんと負けず劣らず芝居を見続けている「休むに似たり。」サイトのかわひ_さんは「「かぶって叩いてジャンケンポン」から自由に発想する舞台は、はっきりいってかなりワケわからないのですが、グルーヴ感がいっぱいで、楽しい」と評価します。
「デジログからあなろぐ」サイトの吉俊さんは「一見ストーリーなんて無きもののような舞台ですが、意外に社会的なメッセージが織り込まれているのがクロムの上手さ・・・そしてそういうのを恩着せがましく主張しないのもまたクロムの上手さか?」と述べ、「下手に難解ではなく、下手に整っていなくて、下手に感動できる訳でもない・・・ちょうどイイ具合に面白くて、イイ具合に意味分からない。エッセンスの割り振り方が上手い」とまとめています。
大阪公演は9月9日-13日、HEP HALLで。
[上演記録]
クロムモリブデン「ボーグを脱げ!」
東京公演 劇場MOMO(8月10日-14日)
大阪公演 HEP HALL(9月9日-13日)
■作・演出
青木秀樹
■出演
森下亮
金沢涼恵
板倉チヒロ
重実百合
信国輝彦
遠山浩司
浅田百合子(エビス堂大交響楽団)
板橋薔薇之介(ニットキャップシアター)
倉田大輔(国民デパリ)
■スタッフ
音響効果 笠木健司
照明 Ingrid Smith
美術 ステファニー(劇光族)
舞台監督 塚本修
演出助手 大沢秋生(NEUTRAL)
宣伝美術 Indigoworks
宣伝写真 シカタコウキ
衣装 赤穂美咲
制作 床田光世 野崎恵 金澤裕 パリジャン
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