うずめ劇場「ねずみ狩り」

 「福岡演劇の今」(薙野信喜)に、「最初の男女ふたりによるねずみ狩り、そしてラストの男女ふたりがねずみとして狩られる、そこはおもしろいのに、そのあいだに長々と続けられるゲーム―男女が身につけたものを捨てていく―が決まった … “うずめ劇場「ねずみ狩り」” の続きを読む

 「福岡演劇の今」(薙野信喜)に、「最初の男女ふたりによるねずみ狩り、そしてラストの男女ふたりがねずみとして狩られる、そこはおもしろいのに、そのあいだに長々と続けられるゲーム―男女が身につけたものを捨てていく―が決まった結末に向かって一直線で、単調でつまらない。〈略〉演出も俳優も結末を当然と受け止め、〈略〉スケジュールどおりに破綻なく進めることしか考えていないためだ」という言葉をみつけた。東京シアターXのラクを見た私もまったく同じことを思った。

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楽天舞隊「三人三色」

  たいていの俳優はただ与えられた役に力を尽くすだけ。表現の肝心かなめは作・演出におまかせで、そもそも表現したいことなんてまるで内部にないのじゃない? ずっと私は疑っていたのだが、それがそうではないと判って、嬉しかった。 … “楽天舞隊「三人三色」” の続きを読む

  たいていの俳優はただ与えられた役に力を尽くすだけ。表現の肝心かなめは作・演出におまかせで、そもそも表現したいことなんてまるで内部にないのじゃない? ずっと私は疑っていたのだが、それがそうではないと判って、嬉しかった。石垣まさき(第一話)、大田良(第二話)、中澤昌弘(第三話)、それぞれが原作を担当した楽天舞隊の「三人三色」である。原作を書いた俳優はむろん、それぞれの主役を演じる。俳優がただ演技が上手か下手かだけでなく、その人のものの見方、感じ方が見えて、いい。

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劇団唐組「鉛の兵隊」

◎現在と昭和(?)が交錯する“大人の童話”  スタントマン事務所「ドタンバ」の若き星である二風谷(にぶや)。幼少時から二風谷とは仲ふかく、自衛隊員として赴任しているムサンナ州から帰国する七々雄(ななお)。七々雄の姉でパー … “劇団唐組「鉛の兵隊」” の続きを読む

◎現在と昭和(?)が交錯する“大人の童話”

 スタントマン事務所「ドタンバ」の若き星である二風谷(にぶや)。幼少時から二風谷とは仲ふかく、自衛隊員として赴任しているムサンナ州から帰国する七々雄(ななお)。七々雄の姉でパーラー<マリー・ゴールド>の華である冴(さえ)。弟思いの冴が、二風谷に七々雄の身代わり(スタント)を依頼し、なんとかその期待に応えようとする二風谷・・・というのが、複雑なストーリーのおおまかな導入部です。

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遊牧管理人「ヒマワリ-鰐を飼う人」

 作・演出の広瀬格。力のある人だと思った。なぜかひとの心の中がわかってしまう、と思っていたら、その「ひと」はぜんぶ自分だった!――なんて、複雑骨折気味の人間にはひょっとして私のこと??? ドキッとするようなテーマ。それを … “遊牧管理人「ヒマワリ-鰐を飼う人」” の続きを読む

 作・演出の広瀬格。力のある人だと思った。なぜかひとの心の中がわかってしまう、と思っていたら、その「ひと」はぜんぶ自分だった!――なんて、複雑骨折気味の人間にはひょっとして私のこと??? ドキッとするようなテーマ。それを、心中を吐露したり台詞で説明するなんて下手なこと一切なし、劇の展開で伝えていく作といい、缶蹴り、鬼ごっこ、もぐら叩き、家族ごっこに兄妹ごっこ……それも俳優の役割をどんどん交替させてお父さんが次から次へと出てきたりお兄さんが次々と出てきたり、テンポよく繰り出す遊びで客をほどよく混乱させたり笑わせたりしながら見せていく演出といい、なまなかの凡手ではない。

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劇団、本谷有希子「乱暴と待機」

◎卑屈で不謹慎な人々の、上質な愛の物語 劇団、本谷有希子。 言わずもがな、ではあるが今現在、小劇場界で最も注目を集めている劇団の一つである。

◎卑屈で不謹慎な人々の、上質な愛の物語

劇団、本谷有希子。
言わずもがな、ではあるが今現在、小劇場界で最も注目を集めている劇団の一つである。

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