月: 2012年11月
絶対に通る! 地方劇団のフェスティバル攻略法
谷竜一(集団:歩行訓練代表)

どもども。谷です。僕は君たちに武器を配りたい。っていいタイトルですね。でも武器より楽器。楽器よりラッキー。ラッキーも二度三度続くなら、もはやマグレではない。谷です。山口で、今もっとも調子に乗っている舞台芸術ユニット「集団:歩行訓練」(通称ほこくんちゃん)の代表です。
今年は何故か、えだみつ演劇フェスティバル2012(「えだフェス12」)、フェスティバル/トーキョー12(「F/T12」)という日本有数の特徴的なフェスティバルに参加が決定し、全国ツアーに行くことになっています。ていうかもうやってます。いやあ、選考にあたった皆さんなかなか勇気があるなあ。
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山下残「ヘッドホンと耳の間の距離」
◎広がりゆく、コレオグラフ
中野三希子

山下残の作品は、訳が分からない。ある程度はもう覚悟ができているので、まずは我慢する。全力なのか適当なのか分からないシーンの連続に、そろそろ何か展開があるのではないかとつい期待する。期待は裏切られて、わりと何も起きない。のに、目が離せない。何も起きていないフリをして何かが起きているからだ。そして、訳が分からないフリをして、そこで起きていることは実はまぎれもない「ダンス」なのである。そう気付いて、嬉しくなってしまう。
『大洪水』『庭みたいなもの』に続き、STスポットと山下の3作目の協働となった『ヘッドホンと耳の間の距離』。
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さいたまゴールド・シアター「白鳥の歌」「楽屋」
◎劇場に根を張る巨木に
木俣冬
劇場脇の通路を抜け階段を上がり、さいたま芸術劇場大ホールのステージ上に特設された劇空間に足を踏み入れると、左側の奥に複数の鏡とテーブルがあって、さいたまゴールド・シアターの俳優たちが座っている。そこがアクトスペースかと思ったら、違って、右側に階段上の客席が設置されていた。
客席前のアクトスペースのつきあたりには、舞台裏を想像させる機材や小道具などの入った棚がいくつか並んでいた。
「こいつあしまった!」と老俳優ワシーリー・ワシーリイチ・スヴェトロヴィードフが上手からよろよろと登場し、チェーホフの短編戯曲「白鳥の歌」がはじまる。
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佐藤佐吉演劇祭2012
◎劇場の意欲と志が見える 佐藤佐吉演劇祭2012を振り返る(座談会)
小林重幸(放送エンジニア)+齋藤理一郎(会社員)+都留由子(ワンダーランド)+大泉尚子(ワンダーランド)(発言順)