SCOT「演劇人のための鈴木教室」

◎雑感:鈴木教室に参加してみた
 危口統之

 昨年12月、劇団SCOTによる「吉祥寺シアター公演と演劇人のための鈴木教室」が行われました。この鈴木教室とは「演出家・鈴木忠志が、将来のリーダーを目指す若い演劇人のために、『シンデレラ』の舞台稽古を見せながら、演出論、演技論について受講者と対話する企画」というもの。さらに今年2月にはSCOTの本拠地、富山県利賀村でその続きが行われました。そこに参加した、悪魔のしるし主宰・危口統之さんの報告記です。(編集部)

 ネットで開催の報を知り気になってはいたが最終的には友人からの勧めがダメ押しとなって参加することになったのが去年の師走で、すっかり時間が経ってしまったせいで、このときの自分が何を考えていたのかはもう思い出せない。何も考えていなかったのかもしれない。今となってはただ、参加したという事実があるのみである。吉祥寺シアターでの一連のレクチャーを終えたあと懇親会の場でいろんな人から「参加してよかったか」と訊かれ、そのときは勿論と答えたが、別に良い悪いで判断することでもないと思う。ところで藤子不二雄A氏はかつて大山倍達のもとで空手を学んだこともあったそうだ。
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忘れられない1冊、伝えたい1冊 第16回

◎「神聖喜劇」(大西巨人 光文社文庫)
 危口統之

「神聖喜劇」(第1巻)光文社文庫表紙

 親譲りの天邪鬼で子供の時から損ばかりしている。小学校にいる時いじめを正当化する発言をして教師を動揺させたことがある。なぜそんなむやみをしたと聞く人があるかもしれぬ。別段深い理由でもない。私も若い頃は隣町の連中に石ころを投げつけたものだと教師が言うから、それに便乗しただけのことである。裏山の傍に住むYの家は汚らしいから虐められて然るべきだと言ったら、いま危口は重大な発言をしたと槍玉に挙げられたので、だって先生も石投げてたんでしょと答えた。
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