◎直示の倫理について
よこたたかお
本論考では、三浦基演出のイェリネク『光のない。』を扱う。本作品で用いられた演技術に焦点を当て、劇場倫理・表現の倫理について考察していく。分析の細かいところは、上演の回ごと・観客の視点ごとに違っていても不思議ではない。ご理解いただければ幸いである。
2014年10月10日から13日、KAAT神奈川芸術劇場にて地点によるエルフリーデ・イェリネク『光のない。』が上演された。同作品は2012年の再演で、京都でも10月18日から19日に上演された(フェスティバル「KYOTO EXPERIMENT 2014」、京都芸術劇場 春秋座にて)。演出は三浦基。
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