◎「公害原論」(宇井純、亜紀書房)
詩森ろば
子供のころから趣味といえば読書くらいで、小説も戯曲もずいぶん読んでいるはずなのだが、「忘れられない一冊」と言われると劇作をする中で資料として読んだ本ばかりが思い浮かぶ。歴史に題材を求めたり社会的事象について取材したりすることが多いので、どうしても膨大な資料を読む必要が出てしまうのであるが、読んでいるあいだは、戯曲など早く書き上げて好きなものを読みたいと思っているのになぜなのだろうか。
“忘れられない一冊、伝えたい一冊 第18回” の続きを読む