連載企画「外国人が見る小劇場」番外寄稿

 この企画にはすでに5人の方々が登場しました。国別でいうと、韓国、ルーマニア、カナダ、イタリア、ドイツ。いずれもインタビューでした。今回は番外の特別寄稿です。筆者は、ドイツのセバスティアン・ブロイさん。昨年末にインタビューを申し込み、数度の遣り取りを経て、寄稿形式でまとめてもらうことになりました。その間の経緯はブロイさんが原稿の冒頭で触れています。
 「異なる文化的背景で育った『眼』を通してみると、日本発の舞台芸術がはらむ意外な特徴が浮かんでくるかもしれない」との企画趣旨でした。欧米だけでなく、中国や東南アジアの方とも折衝しましたが、今回は残念ながらアジアは韓国の方だけになりました。しかし限られた「眼」に照らされるにしても、(日本の)「小劇場の意外な特徴」がいくつも浮かんできました。今回の番外寄稿で「小劇場の魅力、可能性、限界」がさらに掘り深く明らかになるのではないでしょうか。(編集部)

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連載企画「外国人が見る小劇場」第5回

独自の世界観が魅力
 ウルリケ・クラウトハイムさん(ドイツ)

日本語プログラムで来日

 -来日したのは大学留学ですか。いつころだったのでしょう。

 クラウトハイム 2004年です。基本的には留学ですけど、その前はドイツで社会人生活を送りました。大学でドラマトゥルギーを専攻して、卒業してからある都市のとても小さな劇場で働きました。演劇のプログラムを担当していましたが、小さな劇場ですので、アーチストと交渉して制作現場を回す仕事など、何でもしていました。元社交ダンス場だった劇場です。
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連載企画「外国人が見る小劇場」第4回

◎システムを「革命」する「身体性」を
 カティア・チェントンツェさん(イタリア)

日本語より先に舞踏と出会う

-イタリアから帰国したばかりだそうですね。

チェントンツェ ボローニャ大学で開かれた国際舞踏学会のシンポジウムに出席して帰国したばかりです。ボローニャ大学には「カズオ・オーノ(大野一雄)アーカイブ」があります。世界的にとっても有名なアーカイブです。ボローニャ大学は演劇・音楽・映像・ダンスなど舞台芸術を勉強できるコースを備えたイタリアで初めての専門大学なんです。
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連載企画「外国人が見る小劇場」 第3回

◎義太夫節とアヴァンギャルド音楽に魅せられて 
 アントワーヌ・ラプリーズ(カナダ・ケベック)

Antoine01 アントワーヌ・ラプリーズさんはカナダのモントリオールを拠点する人形劇団《イエロー・サブマリン劇場》の主宰者だ。2013年7月からケベック州芸術・文化評議会(CALQ)のアーティスト・イン・レジデンス制度で東京に半年間、滞在し、12月末に帰国した。 “連載企画「外国人が見る小劇場」 第3回” の続きを読む

連載企画「外国人が見る小劇場」 第2回

◎多様性あふれる小劇場 競い合って個性を磨く
 ラモーナ・ツァラヌさん(ルーマニア)

専門は能楽研究

-いま大学院で勉強しているそうですね。

ツァラヌ 早稲田大学文学部の大学院です。最初の1年間は研究生でしたが、(2013年)2月に試験に通って正規生になりました。文部科学省の奨学金をいただいてこちらで3年間勉強できることになりました。 “連載企画「外国人が見る小劇場」 第2回” の続きを読む

連載企画「外国人が見る小劇場」 第1回

◎スタッフがすばらしい チケット・ノルマにびっくり、演技にがっくり
 金世一さん(韓国)

 日本の劇団、ダンスカンパニーの海外公演が多くなった。海外に出かけて欧米、アジアの演劇に親しむ人も珍しくない。しかし最近は海外から日本にやって来て、小劇場の演劇やダンスに関心を持つ人たちも目に付くようになった。どこにどんな魅力があるのか、共通のテーマやモチーフが見えるのか、異質の何かが隠れているのか-。
 世界の垣根が低くなったと言われている折り、異なる文化的背景で育った「眼」を通してみると、日本発の舞台芸術がはらむ意外な特徴が浮かんでくるかもしれない。日本の演劇やダンスに詳しいアジアや欧米の人たちの話を聞いてみた。
(ワンダーランド編集部)

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