◎ドキュメンタリー演劇としてのかもめマシーン
夏目深雪
かもめマシーンは不思議な劇団だ。観た後はたまらなく感動して好きだと思うのに、いざその感動を言葉にしようと思うとなかなか言葉が出てこない。新作である『スタイルカウンシル』も同じだと思った。身体性が強いから? 一種のドキュメンタリー演劇だから? そういえば、ちょっと前に観たブルーノプロデュースの『My Favorite Phantom』も同じような隔靴掻痒感を味わった。これは何か新しい批評的枠組みが必要とされているのではないか。
かもめマシーンの(暫定)主宰である萩原雄太は1983年生まれ、ブルーノプロデュース主宰の橋本清は1988年生まれである。若い世代に、震災後新しい動きが出てきているのではないかという前提で話を進めてみたいと思う。
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