◎観察者(遊歩者)たちの8時間
藤原ちから
東京デスロックの新作『シンポジウム』(2013.7)に出演することになった。舞台を観て批評を書くはずの人間が、その舞台に立ってしまうということに、ある一線を超えていくというか、未知の領域へとわたっていく感覚もあり、今からとても楽しみなのだが、その前に、ずっとくすぶっていた宿題を終わらせようと思う。
それは、ほぼ1年前に上演された『モラトリアム』について書くこと。8時間にも及んだあの作品を体験して以来、どうやらわたしの中には、何かそれまでにない感覚が芽生えているらしい。その正体に迫ってみたいと思った。
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