チェルフィッチュ「フリータイム」 ◎「希望の根拠」に連帯の契機はあるか? 松澤裕作(東京大学助教) 岡田利規は政治的な劇作家である。彼は、前作「エンジョイ」を「プロレタリアート演劇」と称して憚らなかったし(注1)、「三月の五日間」が岸田賞を受賞した際も、「世界が平和なら、この作品はアクチュアリティを持ちません。」(注2)と述べていた。そのことと、チェルフィッチュに特有の方法とを、切り離して考えるべきではない。 “チェルフィッチュ「フリータイム」” の続きを読む