◎巧みにして知的、速射砲的台詞の愉楽
谷賢一(劇団DULL-COLORED POP 主宰)
とにかく勢いのある、勢いのある劇団である。今年の夏はモリエール、年末はお台場、正月にはトラムと、とんとん拍子ですごろくを進めている若手劇団、「柿喰う客」。主宰はまだ確か二十三歳、劇団員の平均年齢も恐らく二十代前半だろう。
小劇場レビューマガジン
◎巧みにして知的、速射砲的台詞の愉楽
谷賢一(劇団DULL-COLORED POP 主宰)
とにかく勢いのある、勢いのある劇団である。今年の夏はモリエール、年末はお台場、正月にはトラムと、とんとん拍子ですごろくを進めている若手劇団、「柿喰う客」。主宰はまだ確か二十三歳、劇団員の平均年齢も恐らく二十代前半だろう。
◎「器用な指先」が生んだ演劇性 劇作の王道を踏み、意外なまでにクラシカル
谷賢一(演劇ユニットDULL-COLORED POP主宰)
1990年代初頭、現代日本演劇の静かな破壊者として現れ、シーンを大きく揺さぶった平田オリザだが、1982年生まれの自分は深夜のNHK-BS2で初めて彼の芝居を観たとき、「何だか地味なことやってるなぁ」とひどく冷淡だったことを覚えている。これは演劇である必要があるんだろうか、とも。