劇団相殺「含羞」・「箸をかまえて」

劇団相殺の初公演「含羞」「箸をかまえて」(7月6-7日、新宿タイニイアリス)をみた台湾の「無夢楼劇団」(Dreamless Theatre in Taipei)主宰者C・Janさんから英文の劇評が寄せられました。Janさんは台北大学在学中から演劇活動を始め、今年4月に、サルトルの「出口なし」をもとにした「悪戯 Itazura」を作・演出して劇団を旗揚げ。2003年に「榴華殿」の台北公演「月下美人」に姉の役で客演するなど日本との交流があり、現在日本で演劇の勉強中です。Janさんのサイトにも全文が掲載されています。

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The Godfather ゴッドファーザー デジタル・リマスター版

◎洗礼式のバッハ「パッサカリア」とコルレオーネ・サーガ、及びいくつかの所感     まだ赤ん坊だったソフィア・コッポラが出演していることで知られる洗礼式の場面は、新しくコルレオーネ・ファミリーのドンを襲名したマイケル(ア … “The Godfather ゴッドファーザー デジタル・リマスター版” の続きを読む

◎洗礼式のバッハ「パッサカリア」とコルレオーネ・サーガ、及びいくつかの所感 
 
 まだ赤ん坊だったソフィア・コッポラが出演していることで知られる洗礼式の場面は、新しくコルレオーネ・ファミリーのドンを襲名したマイケル(アル・パチーノ)が甥の名づけ親として参列する中、教会でおごそかに進んでいく。その一方でマイケルの放った刺客たちが、各地を仕切る有力者らを次々暗殺していくシークエンスも交互に映し出される。ここは洗礼を進める牧師と銃を整える刺客、宣誓するマイケルと機をうかがう刺客、違う場所で汗をぬぐうそれぞれの刺客というように、粛々と進行する二つの儀式が、画面で重なりあいながら緊張が高まっていく、映画後半の山場だ。

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青年団・五反田団「忠臣蔵・OL編」「ヤルタ会談」「家が遠い」

名古屋の舞台を伝えるblogサイト「名古屋の小演劇インプレッション」が、青年団・五反田団「忠臣蔵・OL編」「ヤルタ会談」「家が遠い」公演を取り上げています。三作とも名古屋の七ツ寺共同スタジオで7月21-26日に開かれまし … “青年団・五反田団「忠臣蔵・OL編」「ヤルタ会談」「家が遠い」” の続きを読む

名古屋の舞台を伝えるblogサイト「名古屋の小演劇インプレッション」が、青年団・五反田団「忠臣蔵・OL編」「ヤルタ会談」「家が遠い」公演を取り上げています。三作とも名古屋の七ツ寺共同スタジオで7月21-26日に開かれました。東京で見た舞台とは違っているかもしれませんが、「家が遠い」の感想の中で、「役者が人形に感情を吹き込もうと試行錯誤して、最後に舞台上に残る哀愁」という表現がありました。意表を突かれた視角ですが、書かれてみると納得でした。

劇団タコあし電源「阪神淡路大震災」

Blogサイト「某日観劇録」が、劇団タコあし電源「阪神淡路大震災」公演を取り上げています。「個人的にはものすごく良く出来ているという感想なのですが、観に行ったという感想をblogでも一行レビューでも見かけません」と観劇を … “劇団タコあし電源「阪神淡路大震災」” の続きを読む

Blogサイト「某日観劇録」が、劇団タコあし電源「阪神淡路大震災」公演を取り上げています。「個人的にはものすごく良く出来ているという感想なのですが、観に行ったという感想をblogでも一行レビューでも見かけません」と観劇を勧めていました。東京・中野劇場MOMOで7月28日(水)~8月3日(火)の公演ですから、残念ながら昨日で終了しています。劇団主宰者の岡本貴也さんは早稲田大学院で生物物理学を修め、いまはテレビや映画の脚本などを手掛ける売り出し中の作家、演出家です。

永井愛「こんにちは、母さん」

no hay banda サイトの「観劇アーカイブ」は読み応えのある劇評が集められ、いつも掲載されるのが楽しみです。今年3月に新国立劇場小劇場で開かれた永井愛の作・演出「こんにちは、母さん」公演の評が最近(8月3日)追加 … “永井愛「こんにちは、母さん」” の続きを読む

no hay banda サイトの「観劇アーカイブ」は読み応えのある劇評が集められ、いつも掲載されるのが楽しみです。今年3月に新国立劇場小劇場で開かれた永井愛の作・演出「こんにちは、母さん」公演の評が最近(8月3日)追加されました。舞台の様子や役者の動きなどが筆者の目を通してしっかり伝わってきます。

燐光群「だるまさんがころんだ」

「漂泊する思考空間」サイトが、燐光群の「だるまさんがころんだ」(下北沢、ザ・スズナリ)を取り上げています。燐光群の舞台をみるのは初めてだそうです。しかしメッセージはしっかり伝わり、「芝居が終わったとき1時間半くらいかと思 … “燐光群「だるまさんがころんだ」” の続きを読む

「漂泊する思考空間」サイトが、燐光群の「だるまさんがころんだ」(下北沢、ザ・スズナリ)を取り上げています。燐光群の舞台をみるのは初めてだそうです。しかしメッセージはしっかり伝わり、「芝居が終わったとき1時間半くらいかと思って時計を見たら2時間25分が過ぎていたし、芝居を観ている最中もいろいろなことを考えさせられた。いろいろなことを身体で感じた。これは是非芝居好きな方々には見て欲しい芝居のひとつである(滅多に勧めないけれど)」と手厚い感想を綴っています。

デヴィッド・ルヴォー演出「屋根の上のバイオリン弾き」

演劇評論家の長谷部浩さんがCLP サイトでデヴィッド・ルヴォー演出の「屋根の上のバイオリン弾き」を紹介しています。綿密な分析の最後に「ルヴォーは、ヴァイオリン弾きに子供を寄り添わせ、楽器を幼い子に手渡す光景で、この劇をし … “デヴィッド・ルヴォー演出「屋根の上のバイオリン弾き」” の続きを読む

演劇評論家の長谷部浩さんがCLP サイトでデヴィッド・ルヴォー演出の「屋根の上のバイオリン弾き」を紹介しています。綿密な分析の最後に「ルヴォーは、ヴァイオリン弾きに子供を寄り添わせ、楽器を幼い子に手渡す光景で、この劇をしめくくる。伝統や慣習が失われても、楽器にこめられた民族の音階やリズムは、引き継がれていくだろう。そのかすかな希望が疲れ果てたテヴィエの肩に、光明のように宿った」と締めくくります。これまでみたルヴォー演出の舞台が脳裏によみがえり、日本でもみたくなりました。

唐ゼミ「盲導犬」

CLP クリティック・ライン・プロジェクトの皆川知子さんが唐ゼミ「盲導犬」 を取り上げました。「今回もまた、唐十郎の人間へのやさしさと残酷さが渾然となったことばの奔流に、目の眩むような思いをした」と切り出して、唐ワールド … “唐ゼミ「盲導犬」” の続きを読む

CLP クリティック・ライン・プロジェクトの皆川知子さんが唐ゼミ「盲導犬」 を取り上げました。「今回もまた、唐十郎の人間へのやさしさと残酷さが渾然となったことばの奔流に、目の眩むような思いをした」と切り出して、唐ワールドへ案内しています。

劇団山の手事情社EXTRA企画『作、アレクサンドル・プーシキン』

「しのぶの演劇レビュー」は相変わらず精力的にレビューをアップして、「怒涛の演劇観劇人」の名に恥じない活躍です。今回紹介するのは、劇団山の手事情社EXTRA企画『作、アレクサンドル・プーシキン』。 こまばアゴラ劇場での公演 … “劇団山の手事情社EXTRA企画『作、アレクサンドル・プーシキン』” の続きを読む

「しのぶの演劇レビュー」は相変わらず精力的にレビューをアップして、「怒涛の演劇観劇人」の名に恥じない活躍です。今回紹介するのは、劇団山の手事情社EXTRA企画『作、アレクサンドル・プーシキン』。 こまばアゴラ劇場での公演(7.28 – 8.1)です。

燐光群「私たちの戦争」「だるまさんがころんだ」

「おかめの客席日記」が燐光群「私たちの戦争」を取り上げています。「イラクの悲惨な状況を伝えるなら、映画などのカメラで写した映像にまさるものはない。だが演劇は、事実だけでなく人生の一コマから本質を描く力がある。だから観客の … “燐光群「私たちの戦争」「だるまさんがころんだ」” の続きを読む

「おかめの客席日記」が燐光群「私たちの戦争」を取り上げています。「イラクの悲惨な状況を伝えるなら、映画などのカメラで写した映像にまさるものはない。だが演劇は、事実だけでなく人生の一コマから本質を描く力がある。だから観客の心を打つ。それが現実を演劇にする意味だと思った」。おそらく作者らの願いや望みが伝わった確かな形の一つなのでしょうか。
8月4日には「だるまさんがころんだ」を取り上げています。