テレビで見る演劇(~11月末)

 フェスティバル/トーキョー10で、新作「迷子になるわ」を上演する五反田団。11月12日に、「さようなら僕の小さな名声」が放映されます。2006年にこまばアゴラ劇場で初演された作品ですが、放映されるのは2008年の再演時のもの。初演当時、岸田戯曲賞に2度もノミネートされながら受賞を逸していた作・演出の前田司郎が、本人役で登場。岸田賞を2つももらってしまって、1つを恵まれない国の人に上げにいくという、独特の不思議ワールドが展開されます。ワンダーランドにも、2007年1月に、柳澤望さんの劇評が掲載されています。
 12日と21日放映のハイビジョン特集「劇団新感線 歌舞き続ける集団の30年」では、結成30年を迎えた新感線の公演製作の様子とこれまでの歩みをたどります。
(場合により、番組内容、放送日時などが変更になることがあります。また、地上波デジタル放送の番組表は関東地区のもので、地域により一部番組が異なります)
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サイトを全面リニューアル

 ワンダーランドサイトが新しくなりました。サーバーを移転し、ブログソフトを変え、デザインも変わりました。2005年11月以来5年ぶりの全面リニューアルです。

 構成や形式はほぼ従来通りですが、もっとも変わったのは、執筆者一覧が50音順になったことでしょう。従来の登場順は分かりにくいという不評だったのでだいぶ整理されたはずです。また初日レビューや連載企画をカテゴリーとして独立させました。左メニューの該当項目をクリックすると、一覧表示されるはずです。

 内部の記事やリンクなどで不備があるかもしれません。どしどしご指摘ください。できるだけ速やかに対応します。

2010年10月12日
小劇場レビューマガジン ワンダーランド
http://www.wonderlands.jp/
info@wonderlands.jp

「初日レビュー2010」第3回はハイリンド×サスペンデッズ「グロリア」

 9月から始まった新企画「初日レビュー2010」、三回目は10月14日に下北沢「劇」小劇場で初日を迎えるハイリンド×サスペンデッズ「グロリア」です。
 サスペンデッズの主宰早船聡さんの作・演出で太平洋戦争時の風船爆弾を巡る物語が展開します。
 初日レビューは公演初日を3人以上のレビュアーが星5つ満点の採点付きで評価します。「グロリア」のレビューは翌15日中にワンダーランドのサイトに掲載されます。お楽しみに!(ワンダーランド編集長 水牛健太郎)

「砂と兵隊」合評の参加者を募集

 劇評を書くセミナー(こまばアゴラ劇場コース)後期はトークセッション(第1回)平田オリザ同劇場芸術監督のレクチャー(第2回)を終え、いよいよ劇評の合評シリーズに入ります。次回第3回は10月16日午後2時から。取り上げるのは青年団公演「砂と兵隊」です。原稿の字数は2000字から4000字。書き上げてみて、合評の場に挑んでみませんか。講師は、演劇ジャーナリストの徳永京子さんです。
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テレビで見る演劇(~10月末)

 昨年亡くなったピナ・バウシュのヴッパタール舞踊団が6月に来日。その折上演された「私と踊って」が10月2日と10日に放映されます。ピナと言えば、演劇的手法を取り入れた〈タンツ・テアター〉で知られますが、これはそうした独自の表現を確立しつつあった1977年の作品。古楽器リュートを伴奏に、ダンサーが歌うドイツの古い民謡が流れます。同時放映のドキュメンタリーは、ピナの指導のもと、一般からの参加者で上演された「コンタクトホーフ(=ふれあいの館)」の製作過程をたどったもの。参加したのは、ボスニア紛争で家族を失った少女や、差別を受けている移民の少年たちで、彼らは果敢に作品に挑んでいきます。
 同じくドキュメンタリーでは、23日の「長すぎた青春が終わる日―人気劇団・ラストステージの夏」。27年前に旗揚げし、作・演出のマキノノゾミのもと、紀伊国屋ホールなどで公演を続けてきた人気劇団M.O.P.の解散公演までを追います。
(場合により、番組内容、放送日時などが変更になることがあります。また、地上波デジタル放送の番組表は関東地区のもので、地域により一部番組が異なります)
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テレビで見る演劇(~9月末)

 9月も注目作が次々と放映されます。「ファウストの悲劇」は、シェイクスピアと同時代のクリストファー・マーロウの戯曲を蜷川幸雄が演出、主役のファウストは野村萬歳が演じました。青年座「フユヒコ」、文学座「麦の穂の揺れる穂先に … “テレビで見る演劇(~9月末)” の続きを読む

 9月も注目作が次々と放映されます。「ファウストの悲劇」は、シェイクスピアと同時代のクリストファー・マーロウの戯曲を蜷川幸雄が演出、主役のファウストは野村萬歳が演じました。青年座「フユヒコ」、文学座「麦の穂の揺れる穂先に」と新劇二劇団の作品も。「麦の穂の揺れる穂先に」は小津安次郎的な父と娘の物語。平田オリザの書き下ろしを、93歳の戌井市郎が演出したことでも話題を呼びました。「青春舞台2010・全国高等学校演劇最優秀校・東京公演」には、ゲストとして劇作家・演出家の江本純子(毛皮族・劇団、江本純子)と大塚ムネト(ギンギラ太陽’S)が招かれ、演劇を語ります。WOWOWでは、NODA・MAP番外公演「表に出ろいっ!」の制作プロセスを追ったドキュメンタリー「中村勘三郎×野田秀樹 芝居の遺伝子」が。NODA・MAPといえば、6月~8月に上演された「ザ・キャラクター」も早速の放映です。
(場合により、番組内容、放送日時などが変更になることがあります。また、地上波デジタル放送の番組表は関東地区のもので、地域により一部番組が異なります)

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テレビで見る演劇(~8月末)

「謝罪の罪」公演チラシ8月6日放映の『謝罪の罪』は、ペンギンプルペイルパイルズの結成10周年記念公演として、3月~4月に本多劇場で上演されました。13日の「エンジェルアイズ」は、関西を中心に活動する劇団M.O.Pの舞台。かつてOK牧場の決闘が行われ、今は寂れた街アリゾナ州トゥームストンに、マーク・トゥエインが現れ、カラミティ・ジェーン、ワーアット・アープなど西部劇のキャラクターも登場する、マキノノゾミの作品です。
20日の「犬は鎖につなぐべからず」は、ケラリーノ・サンドロビッチが、岸田國士の7本の戯曲を、独自の感覚でコラージュしたもの。振付にイデビアン・クルーの井手茂大、和装監修にモダン着物の豆千代を迎えています。(場合により、番組内容、放送日時などが変更になることがあります。また、地上波デジタル放送の番組表は関東地区のもので、地域により一部番組が異なります)

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テレビで見る演劇(~7月末)

 7月の注目は、10日と16日に放映されるダンス3作品。うち2つは、イスラエルのコンテンポラリーダンスカンパニーのもの。バットシェバ舞踊団「マックス」は、呪術的ともいえる低音の男声合唱とともに、ダンサーたちの動きが伝播し … “テレビで見る演劇(~7月末)” の続きを読む

 7月の注目は、10日と16日に放映されるダンス3作品。うち2つは、イスラエルのコンテンポラリーダンスカンパニーのもの。バットシェバ舞踊団「マックス」は、呪術的ともいえる低音の男声合唱とともに、ダンサーたちの動きが伝播していくさまが見事です。インバル・ピント・カンパニー「オイスター」のタイトルの由来は、次々と現れる不思議な登場人物を、牡蠣の中の不揃いな真珠になぞらえているとか。勅使河原三郎「オブセッション」は、シュールレアリスムの名作映画、ルイス・ブニュエル「アンダルシアの犬」から着想を得ており、バックには、フランス人女性演奏家による、イザイ作曲の無伴奏ヴァイオリンソナタが流れます。16日放映の「裏切りの街」は、5月にパルコ劇場で上演されたばかり。岸田戯曲賞受賞者の三浦大輔が、テレクラで知り合ったとことんダメな男と女の日常を〈リアル〉に描きます。
(場合により、番組内容、放送日時などが変更になることがあります。また、地上波デジタル放送の番組表は関東地区のもので、地域により一部番組が異なります。編集部)

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テレビで見る演劇(~6月末)

 1979年の初演以来、ロングランを続けた「上海バンスキング」復活公演が放映されます。昭和初期の上海を舞台にしたジャズマン達の物語は、役者たちの生演奏でも話題を呼びました。今年2~3月に行われたこの復活公演では、元オンシ … “テレビで見る演劇(~6月末)” の続きを読む

 1979年の初演以来、ロングランを続けた「上海バンスキング」復活公演が放映されます。昭和初期の上海を舞台にしたジャズマン達の物語は、役者たちの生演奏でも話題を呼びました。今年2~3月に行われたこの復活公演では、元オンシアター自由劇場の面々が再結集しています。「富士見町アパートメント」は、4人の作家が書き下した4作品の連続公演。いずれもアパートの一室という設定で、同じ舞台装置が使われています。6月11日と18日の2日間、2作品ずつの舞台中継です。井の頭公園内の原っぱで上演された「行商人ネモ」では、唐組の芝居がテレビの画面にどう映るかも、興味を惹かれるところではないでしょうか。
(場合により、番組内容、放送日時などが変更になることがあります。また、地上波デジタル放送の番組表は関東地区のもので、地域により一部番組が異なります)

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