平田オリザ+石黒浩研究室(大阪大学)「ロボット版 森の奥」

◎ロボット演劇 感心と感動のあいだに
 鳩羽風子

「ロボット版 森の奥」公演チラシ
「ロボット版 森の奥」公演チラシ

 「ロボット」という新語がチェコの作家、カレル・チャペックの戯曲「R.U.R」で生まれてからちょうど90年後。ロボットと人間が共演する舞台「ロボット版・森の奥」が8月、世界で初めて劇場公開された。名古屋市で開催中の国際芸術祭「あいちトリエンナーレ」の開幕を華々しく飾り、新聞やテレビ、雑誌などでも大々的に報道された。
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日本劇作家協会東海支部「劇王VII 決勝巴戦」

◎劇王から“劇王”誕生
 鳩羽風子

 売り出し中の劇作家が実力を競い合うバトルイベントの「劇王」。日本劇作家協会東海支部が送る恒例イベントは今年7回目を迎えた。結論からいうと、第5代、第6代劇王の鹿目由紀が大会初の3連覇を達成した。しかし、今回は劇王から“劇王”が誕生した年として記憶されるだろう。というのも、第4代劇王(2007年)の柴幸男が「わが星」という作品で、演劇界の芥川賞と目される岸田國士戯曲賞を受賞したからである。柴は連覇を狙った「劇王V」で鹿目に僅差で敗れて王座を奪われた。前年大会で敗れた劇王が、小牧・長久手の戦いが行われた開催地の由来にちなみ、甲冑をまとった落ち武者姿をした「合戦くん」として司会進行を務めるという掟があるため、柴は2009年と今回の2年連続で「合戦くん」となった。今年の開催日は2月7日で、岸田賞の発表は2月8日。結果としては、岸田賞受賞者が司会だけを務める贅沢なイベントとなった。ちなみに鹿目の3連覇によって、柴は来年も「合戦くん」になることが決定した。

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日本劇作家協会東海支部プロデュース 「劇王Ⅵ」

◎「劇王」イベントにM-1 化の兆し 実況中継「劇王Ⅵ」
 鳩羽風子(記者)

 若手戯曲家の天下一を決する「演劇界のM-1グランプリ」、「Jr.ライト級チャンピオンタイトルマッチ 劇王Ⅵ」が2月7、8日の両日、秀吉と家康が覇を競った愛知・長久手の地で開かれ、鹿目由紀第5代劇王が防衛に成功した。

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三条会「綾の鼓」

◎団塊ジュニア世代の「ニヤリズム演劇」
 鳩羽風子(新聞記者、演劇評論)

 三島由紀夫が割腹自決を遂げたのが1970年。その2年後に、今回取り上げる『綾の鼓』を演出した関美能留は生まれた。私も同い年だ。「三島」が既に歴史となっていた同世代が、彼の作品をどう受け止め、今の時代にどう映すのか興味があった。

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ハポン劇場「人喰★サーカス」

◎高架下の万華鏡空間 生命の継承、芸の継承
鳩羽風子(新聞記者、演劇評論)

「鶴舞高架下に、サーカス小屋現る!!」。そんなコピーが踊る公演チラシを目にした。寺山修司が好きで演劇にはまった私は、すぐに「観に行ってみよう」と思った。チラシからして、誘い込む不思議な引力があった。

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鹿目由紀「不惑と窓枠の行方」

◎女性の心理を重層的にあぶり出す 「不惑」と「窓枠」を使って
鳩羽風子(新聞記者、演劇評論)

「劇王」チラシ1、上演時間20分の制約の下で

劇作家に与えられた上演時間はたったの20分。その制約の下で一体、どこまで表現できるのか? そんな興味を持って足を運んだのが、愛知県の長久手町文化の家で開かれた「劇王Ⅴ」というイベント。日本劇作家協会東海支部が毎年、プロデュースしており、今回で5回目を数える。

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