劇団無限蒸気社「BARBER OHCHESTRA」

 劇団無限蒸気社は「質の高い芸術表現を目指し地域性を生かした特色溢れる自作台本を上演し続ける事を目的に1996年愛媛県において創立」したそうです。 今年の東京芸術祭リージョナルシアター・シリーズのトップを切って、東京・池 … “劇団無限蒸気社「BARBER OHCHESTRA」” の続きを読む

 劇団無限蒸気社は「質の高い芸術表現を目指し地域性を生かした特色溢れる自作台本を上演し続ける事を目的に1996年愛媛県において創立」したそうです。
今年の東京芸術祭リージョナルシアター・シリーズのトップを切って、東京・池袋の東京芸術劇場小ホールで「BARBER OHCHESTRA」公演を開きました(3月2日-3日)。
 この公演に関して、葛西李奈さんからレビューをいただきました。以下、全文です。

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芸術創造館プロデュース「背くらべ」

奥に二段ベッド。舞台ばなに玄関によくみかける帽子やコートをかけるスタンド。やがてひとりの女性が、ネグリジェというかパジャマというか寝姿で出てきて、ぼんやりスタンドのもとに座り込む。と、奥で人の気配。女性は急いでベッドの上 … “芸術創造館プロデュース「背くらべ」” の続きを読む

奥に二段ベッド。舞台ばなに玄関によくみかける帽子やコートをかけるスタンド。やがてひとりの女性が、ネグリジェというかパジャマというか寝姿で出てきて、ぼんやりスタンドのもとに座り込む。と、奥で人の気配。女性は急いでベッドの上段にもぐりこんで寝たふり。男性が入ってきて少し歩きまわってからベッドに背をもたせ、煙草に火をつけようとする……とたんに煙草は止めて! 私はてっきり深夜に帰った夫と待ちかねた妻と思い込んで二人の諍いを見ていった。が、かなり経ってから男性が女性のことをお姉ちゃんと呼び出すので、えッ!

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HUSTLE MANIA「青青青!!!」 

  あんまりスポーツのこと知らない私が言うことだからアテにはならないが、ラグビーはいちばん垢抜けしない、男臭いスポーツのように思われるのだが、どうだろう。飾り気がないといえば飾り気ないから好感度が低いわけではないが、憧れ … “HUSTLE MANIA「青青青!!!」 ” の続きを読む

  あんまりスポーツのこと知らない私が言うことだからアテにはならないが、ラグビーはいちばん垢抜けしない、男臭いスポーツのように思われるのだが、どうだろう。飾り気がないといえば飾り気ないから好感度が低いわけではないが、憧れからほど遠いのは確かである。お世辞にも素敵なデザインとは言えないその横縞の汗っぽいユニホームは、アメリカン・フットボールや野球のそれとちがって太ももの筋肉から下腹の脂肪まですっかり剥き出し。サッカーのユニホームも似たようなものだけれど、泥んこの量が圧倒的にちがう。スマートに走り回るサッカー選手とちがって、ボール抱えて転げたり体こごめて尻をつきだし揉みあったりするからにちがいない。第一ラグビーには、メジャ-リーグだのアジア・カップだのといった陽など全く当らない。渋谷・F・真和作、瀧澤☆孝則演出の「青青青!!!」はそういうラグビーだった、じゃない芝居だった。

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Big Smile「paper planes」

  Paper plane――訳せば「紙ヒコーキ」。終幕、あちこちから飛んでくる紙ヒコーキがとてもきれいだった。弁護士の夕平(中野正章)が幼かった昔を思い出すシーンだ。 以下、全文をご覧ください。

  Paper plane――訳せば「紙ヒコーキ」。終幕、あちこちから飛んでくる紙ヒコーキがとてもきれいだった。弁護士の夕平(中野正章)が幼かった昔を思い出すシーンだ。

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プリンアラモード鯖「DOCK’N DOCK’N」 

  「僕はフリーターです。夜間のアルバイトをして暮らしているフリーターです」――開演前のちょっとした時間に読んだ作・演出細川貴史の「鯖のたわごと」は、こんな書き出しから始まっていた。それは、バイト帰りにコンビニの前でタバ … “プリンアラモード鯖「DOCK’N DOCK’N」 ” の続きを読む

  「僕はフリーターです。夜間のアルバイトをして暮らしているフリーターです」――開演前のちょっとした時間に読んだ作・演出細川貴史の「鯖のたわごと」は、こんな書き出しから始まっていた。それは、バイト帰りにコンビニの前でタバコを吸っていたら、ホームレスのおっちゃんから声をかけられたときのこと。たとえそれが知人でも心の準備がなかったら「しどろもどろのこんにゃく」になってしまうという細川は「その場にフリーズ」。タバコ1本やっと渡すと一目散に逃げ出したというのだ。東京なんか出てくるんじゃなかった。これから用のないところに絶対立ち止まらないぞ。人生を投げたりしないぞ……と「あらゆる後悔をしながら」。

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鳳劇団「昭和元禄桃尻娘」

  タイトル見たとき思わずカナンワーと首をすくめた。電車の中でおっちゃんたちがよく読んでるスポーツ新聞、そのピンク見出しと同じセンスだからだ。実際、鳳劇団の一本柱かぢゅよと康実紗(劇団アランサムセ)のピチピチ娘、二人だけ … “鳳劇団「昭和元禄桃尻娘」” の続きを読む

  タイトル見たとき思わずカナンワーと首をすくめた。電車の中でおっちゃんたちがよく読んでるスポーツ新聞、そのピンク見出しと同じセンスだからだ。実際、鳳劇団の一本柱かぢゅよと康実紗(劇団アランサムセ)のピチピチ娘、二人だけの1時間半。たとえば踊りに股を開いて♪モッコリ、モッコリ」 両手をハスに上下する手振りがあったり、たとえば○○タマとあけすけな単語が飛び出したり。女優さんたちよう演るわ、よう演らせるわとカンシンする個所も少なくない。游劇社から今回の鳳劇団旗揚げへ。鳳いく太は、怒れる息子世代から現実受け入れのオジン世代へ確実に変貌した、と私は感じた。成長、ではない。受け入れざるをえないから受け入れたのだ。

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Jules†ジュール「砂城のビショップ」

 憂いを含んで、きりっとしたルックスも素敵だが、少年サキヤ(伊東香穂里)のほっそりとした両肩、その背中がとりわけ魅力的だった。黒十字のリボンでうしろを絞った白いワイシャツ、細身の黒いズボンもよく似合う。 最近、男優の扮す … “Jules†ジュール「砂城のビショップ」” の続きを読む

 憂いを含んで、きりっとしたルックスも素敵だが、少年サキヤ(伊東香穂里)のほっそりとした両肩、その背中がとりわけ魅力的だった。黒十字のリボンでうしろを絞った白いワイシャツ、細身の黒いズボンもよく似合う。 最近、男優の扮する女性で美しいといえるのが滅多にないのは、たぶん、あれもこれも同じような仕草、同じようなメーキャップ。シホンシュギシャカイにおける女性の商品価値をその美と思いこんでいるせいだろう。それに比べると女優の少年のほうは、こうすれば美少年というジョーシキなんてないから、そのひととして美しいかどうかだけが問われる。もし魅力的ならそのひとにしかない魅力、ということになる。

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劇団きらら「ほね屋」

昨年上海演劇大学から、3年に1度開催する国際実験演劇祭in Shanghai にAlice Festival2004から何かいい作品をという依頼をもらったとき、私は躊躇なくAlice 賞の劇団きらら「キリンの眼」を推した … “劇団きらら「ほね屋」” の続きを読む

昨年上海演劇大学から、3年に1度開催する国際実験演劇祭in Shanghai にAlice Festival2004から何かいい作品をという依頼をもらったとき、私は躊躇なくAlice 賞の劇団きらら「キリンの眼」を推した。それから始まったいろいろな連絡やりとり。そのうちの一つに、作・演出の池田美樹さんから新作「ほね屋」で行きたい、それで熊本、福岡、東京へも、という希望が出た。で、そのことを上海に。まだ見てない作品、さてそのタイトルをどう伝えよう? 頭をかしげて、とりあえずBone‐sellerと直訳しておいた。

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DEAD STOCK UNION「メルティング ポット」

――たっぷりの在庫、上質の人情喜劇――   まず、役者が揃ってる!ことに驚いた。劇団の公演で老人役を若い人が演るとか、やむを得ぬミスキャストはよくあることだが、ここデッドストックのプロデュース公演にはそんなことがまるでな … “DEAD STOCK UNION「メルティング ポット」” の続きを読む

――たっぷりの在庫、上質の人情喜劇――
  まず、役者が揃ってる!ことに驚いた。劇団の公演で老人役を若い人が演るとか、やむを得ぬミスキャストはよくあることだが、ここデッドストックのプロデュース公演にはそんなことがまるでなかった。デッドストックとは未来を目指す俳優たちの「在庫」の意とか、なるほど豊富な在庫から選び出された役者たちはそれぞれの役どころに実にぴったりだった。私の好みを先に言わせてもらうと、なかでもアネサンの二の子分アキラ(石田彬)はピカピカ若くてカッコよくて、意外に可愛い弱虫で、最高に魅力的だった。役者はただ筋を運ぶだけじゃなく、その前にまず観るものを魅了しなくちゃと改めて思ったことだった。

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ファミリア・プロダクション「ジュヌン 狂気」

 実在の若い統合失調症患者と女性精神療法医の15年に渡る対話の記録を題材に、家族の崩壊、貧困と虐待、アラブ社会の敗北、宗教的抑圧など、さまざまな社会的重圧によって押しつぶされたチュニジアの若者の出口なき絶望と屈折、内面の … “ファミリア・プロダクション「ジュヌン 狂気」” の続きを読む

 実在の若い統合失調症患者と女性精神療法医の15年に渡る対話の記録を題材に、家族の崩壊、貧困と虐待、アラブ社会の敗北、宗教的抑圧など、さまざまな社会的重圧によって押しつぶされたチュニジアの若者の出口なき絶望と屈折、内面の崩壊と再構築を見事に描き切る。社会と狂気の関係に深く切り込んだ問題作-。東京国際芸術祭(TIF)のwebサイトでこう紹介されているチュニジアの劇団ファミリア・プロダクションによる公演「ジュヌン . 狂気」が東京・パークタワーホールで開かれました(3 月18日-20日)。
 TIFのwebサイトに設けられた「劇評通信」ページにも早速、河野孝 ( 演劇ジャーナリスト )、エグリントンみか ( 英演劇・演劇批評 )の2人によるレビューが掲載されています。作品の内容、社会的背景、演劇の特質などがそれぞれ力を込めて紹介されています。
 同サイトの公演情報プレス資料も貴重な紹介だと思います。興味のある方はご一読ください。

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