◇墨田区在住アトレウス家 Part 1&2/豊島区在住アトレウス家/三宅島在住アトレウス家《山手篇》《三宅島篇》

◎アトレウス家の過ごし方 その3(座談会)
斉島明/中村みなみ/日夏ユタカ/廣澤梓

■わりと普通になってしまった

廣澤:10月にワンダーランドに掲載した「アトレウス家の過ごし方」その1、その2は、2010年より始まった「アトレウス家」シリーズについて、それらを体験した観客の側から、思い思いに過ごした時間を示し、また考えることはできないか、と企画したものです。

アトレウス家の過ごし方 その1
アトレウス家の過ごし方 その2

 今日はその執筆メンバーに集まっていただきました。この座談会について、まずは発案者の日夏さんよりお話いただけますか。
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『観る身体』身体×カメラワークショップ by 岩渕貞太

◎ダンスを観る、撮す、生まれる
 日夏ユタカ×廣澤梓

●踊らない、ダンスのワークショップ

 それはちょっと珍しいダンスのワークショップだった。参加者がまったく、踊らないのだ。いわゆる、ダンス的な動きを求められることもない。
 それでも舞台はあって、照明も灯り、録音された音楽が流れるなか、ダンサーの岩渕貞太がひとり、踊る。それは以前、おなじくSTスポットで上演された岩渕の作品である『living』のワンシーン。時間にすれば10分程度、それが3回繰り返された。

 ワークショップの約10名ほどの参加者は、1回目は、設えられた観客席にただ座って、岩渕が踊るのをみていた。2回目と3回目のダンスについては、持参したカメラでその様子を撮影する。
 ただし、『living』はその場で繰りだされる音を聞きながら即興的に踊る作品である。また、岩渕の作品は、本人曰く、「触媒によって変わるところがあるダンス」でもある。ワークショップではCDにパッケージ化されている音楽※を再生し、それ自体は変化しないものの、作品の特性上、写真を撮影する参加者が発する音や気配、動きにも影響されるため、3回とも、似てはいるけれども、まるでちがうダンスになる。
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NPO法人向島学会×東京アートポイント計画「墨田区在住アトレウス家」Part 1&2

◎アトレウス家の過ごし方 その1
 中村みなみ/日夏ユタカ

 アトレウス家はギリシャの神話や演劇に登場する家族である。一家が現代の東京に住んでいたら?—このような発想から始まったという「アトレウス家」のプロジェクトは2010年にスタートした。『墨田区在住アトレウス家』『豊島区在住アトレウス家』『三宅島在住アトレウス家』と上演の度に名前を変え、一家は住む場所を変えてきた。

 上演は住む人がいなくなった民家、地域の複合文化施設、島の林道などで、いわゆる劇場では行われない。つまり、ここにいれば全てを見通せるという点は設定されていない。そこでは観客が、何を見聞きし、また何を見聞き逃すかを、意識的にも無意識的にも選択することになる。

 家はそこに住む人と場所の両方を意味する。「家」を標榜するこの作品は時間と空間の枠組みであり、訪れた人たちは各自でその「家」での過ごし方を模索することとなる。ここでは中村みなみ、日夏ユタカ、斉島明、廣澤梓の4名の「アトレウス家」での時間を紹介します。
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ワンダーランド200号記念鼎談「2010年、超新星は小劇場を更新するか?」(後半)

徳永京子(演劇ジャーナリスト)× 藤原ちから(編集者)× 日夏ユタカ(ライター) (発言順)

■イケメンと可愛い女の子が小劇場を変える?

徳永京子さん徳永 いきなり余談なんですけど、昔、ある演劇の本の帯に載っていた著者の顔写真にがっかりしたことがあって。もしそれが、表が三浦大輔で裏が多田淳之介だったら…(笑)。「演劇、いいかも?」って思った人は確実に増えるのにとその時は思いました。

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ワンダーランド200号記念鼎談「2010年、超新星は小劇場を更新するか?」(前半)

徳永京子(演劇ジャーナリスト)× 藤原ちから(編集者)× 日夏ユタカ(ライター) (発言順)

ロロ「旅、旅旅」公演チラシ■今回取り上げる劇団・作品
ロロ旅、旅旅』作・演出:三浦直之 @王子小劇場
マームとジプシー『しゃぼんのころ』作・演出:藤田貴大 @STスポット
バナナ学園純情乙女組『アタシが一番愛してる』作:月並ハイジ 演出:二階堂瞳子 @ART THEATERかもめ座
ジエン社『クセナキスキス』作・演出:作者本介 @日暮里d倉庫

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