◎「寛容のオルギア」があぶり出したのは コンテンポラリー・ダンスは今
堤広志
●まずはヤン・ファーブル『寛容のオルギア』評判記
「今どきのコンテンポラリー・ダンスはどうなっているの?!」。最近こうした質問をよく受ける。実は本稿も同様の執筆依頼による。そのため、本題であるビエール・リガル振付・出演『プ・レ・ス』(※1)の舞台評に入る前に、その前提となっている「今どきのコンテンポラリー・ダンス」をわかりやすく把握できるような例示と概説に大半を割くことにした。また長話になるが、お付き合い願いたい。