「評価の場」を提供 クロスレビュー・挑戦編2月スタート

 ワンダーランドはこの2011年2月から「クロスレビュー・挑戦編」を始めます。新しい演劇の方向を切り開こうとする劇団や知名度が十分でない演劇ユニット、カンパニーなどに「評価の場」を提供する新企画です。演劇関係者からの応募を広く募り、その中から毎月1-2回、複数のレビューを星(★印)付きでワンダーランドに掲載します。旗揚げ間もない劇団、これまでの活動が評価されていないと感じているグループ、短期間の公演で周知/宣伝が広がりにくいカンパニーなどの積極的な応募を歓迎します。
 第1回の応募締切は1月30日(日)です。奮ってご参加ください。詳細は次のページをご覧ください。
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ロドリゴ・ガルシア「ヴァーサス」

◎ポエティックという魔法
 柴田隆子

「ヴァーサス」公演チラシ 面白かった。劇評の書き出しとしてこれほど拙い書き出しはないと思うが、初めてロドリゴ・ガルシアの舞台に触れて湧き上がってきたのは、「面白い」という感覚だった。暴力的で非情な「現実」を描きながらも、「ポエティック」に一種コミカルにまとめられた「ガルシア・ワールド」の放つ独特の美しさは、描かれているものの猥雑さを隠蔽するだけでなく、その「美」を受け入れることを観客に課す。私は諾々とそれに従った。しかしわずかに残った微妙な違和感は、反芻するうちに膨らんでいき、しばらくたってから大きな衝撃に変わる、私はなんてものを「面白い」と感じてしまったのだろう。こうした一連の反応を観客から引き出すのが、「ガルシア・ワールド」と呼ばれる由縁なのだと思う。
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相模友士郎「DRAMATHOLOGY/ドラマソロジー」

◎天使としてのお年寄り
 水牛健太郎

「DRAMATHOLOGY/ドラマソロジー」公演チラシ 昨年のフェスティバル/トーキョーで注目の作品「ドラマソロジー」が「七十歳以上のお年寄りの自分語りで構成された作品」であると初めて聞いた時、自分がどのように反応したかよく覚えている。私は「それはずるい」と言ったのだ。これには説明が必要だろう。
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声を出すと気持ちいいの会「覗絡繰-ノゾキカラクリ-」

◎粗削りと老練と
 宮本起代子

「覗絡繰-ノゾキカラクリ-」公演チラシ 演劇集団「声を出すと気持ちいいの会」、通称「コエキモ」は2008年5月明治大学の学生を中心に旗揚げし、これまで5回の公演を行っている。当日リーフレット掲載の挨拶文によれば、主宰で作・演出の山本タカいわく「心の琴線に触れる芝居というものを、がむしゃらに追い続け、打ち続けて」きたが、公演を重ねるにつれて現状に疑問をもち、「全てをゼロに戻す決意をし」、「もっと素直に芝居を作ろう」との思いから、番外を打つに至ったそうである。自分にとってはじめてのコエキモ体験で、しかもいつもとは違う特別な一本に出会えるらしいが、劇団に対する予備知識はまったくのゼロであり、山本タカについて「まだまだ粗削りな部分もあるが、寺山修司のような、野田秀樹のような空気のある芝居」という情報を得たのみであった。
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初日レビューは「チェーホフ?!」(タニノクロウ作・演出)

 「初日レビュー2011」、次回は東京芸術劇場で上演される「チェーホフ?! ~哀しいテーマに関する滑稽な論考~」(1月25日-2月13日)を取り上げます。作・演出のタニノクロウがどんなチェーホフを見せてくれるか、注目の公演です。当初はプレビュー公演(1月21日、22日)を取り上げるとお知らせしましたが、本公演の初日をレビューすることにしました。評と★印による評価を、翌26日(水)にウエブサイトに掲載します。お楽しみに!(編集部)

初日レビュー第9回 柿喰う客「愉快犯」

 「初日レビュー2011」の第1弾は、いま最も元気な劇団の一つ、柿喰う客の新春公演「愉快犯」です。独特のせりふ回し、見得を切るかっこよさ、スピード感あふれるステージは今回も健在でしょうか。9人が五つ星と400字コメントで新春の舞台に切りこみました。どうぞご一読ください。掲載は到着順です。(編集部)
 (注)柿喰う客は「CoRich舞台芸術まつり!2010春」でグランプリを受賞。今回の本公演、昨年末のワークインプログレスともに、こりっち(株)がスポンサーとなって実施された。

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岸田戯曲賞最終候補の9作品発表

 第55回岸田國士戯曲賞(白水社主催)最終候補の9作品が1月5日、白水社のwebサイトに掲載された。選考会は2月28日午後6時から東京神保町の學士會館で開かれる。 選考委員は岩松了、鴻上尚史、坂手洋二、永井愛、野田秀樹、宮沢章夫の各氏(50音順)
 最終候補作品は次の通り。
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【レクチャー三昧】謹賀新年

 あけましておめでとうございます。本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。
 1月は大学主催の講座は少なめですが、休み明けに告示が出るものもあるかもしれません。【レクチャー三昧】カレンダー版を適宜ご覧下さい。(高橋楓)
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年末回顧「振り返る 私の2010」まとまる

 小劇場公演の「記憶に残る3本」を挙げ、短いコメントを併記する恒例の年末回顧企画「振り返る 私の2010」がやっとまとまりました。もうすぐ新年ですが、なんとか駆け込みでページを作成しました。チラシ画像などは追々掲載します。47人の「3本」とコメントをたどると、2010年の輪郭が否応なく浮かんできます。それはまた、2011年の方向も指し示していように思えます。まずはざっと目を通してください。(編集部)
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3人で語る「来月はコレがお薦め!」を振り返って(最終回)

 カトリヒデトシ+鈴木励滋+徳永京子

―このコーナーでは、みなさんに、三人三様の見方で、翌月の舞台を各3本ずつ薦めていただきました。残念ではありますが、これをもって最終回とさせていただきたいと思います。1年間、どうも有難うございました。今回は、この1年を振り返り、お薦め作品が実際に上演されてどんな感想をもたれたかなどを中心にお聞かせください。

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