◎アジアという「もの」
高橋宏幸
アジア・ミーツ・アジア(Asia Meets Asia)という、アジアとアジアが出会うとは何か、という問いを、舞台を通して行っている団体がある。1997年に始まって以来、それは継続的に、アジアのさまざまな地域の、そのなかでもとくにインディペンデントで、体制に迎合せず、ポリティカルなイシューを作品に取り混んでいる、といくつも言葉を足すことができる集団の作品を招聘して、フェスティバルを開催していた。
もしくは、それらの劇団のパフォーマーたちを集めて、コラボレーション作品を作っている。そして、いくつかのアジアの地域を、その作品でツアーする。ただ、ここ最近は、かつてに比べれば規模自体は小さくなり、日本の演劇ギョーカイのなかで見てしまえば、マイナーな流れとなっている。
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