◎「小さな」個人の身体から「大きな」ポテンシャルを探る
武藤大祐(ダンス批評)

ユネスコの下部組織である国際演劇協会・日本センターが隔年で開催してきた、「アジアダンス会議」の三回目が2月に東京で開かれた。アジア各地から集まった振付家、批評家、オーガナイザーなど14人の参加者が一週間に渡ってプレゼンテーションや討論、ワークショップを行いながら、ダンスを通してアジアを、またアジアを通してダンスを、じっくり考えてみたのである。筆者の怠慢でやや遅くなってしまったが、3月末に刊行された記録集の宣伝も兼ねて、二回に分けて報告したいと思う。