◎忘れられたものの回帰と日本の終わり
水牛健太郎
範宙遊泳は以前短めの作品も含めて3本(「労働です」「うさ子のいえ」「ガニメデからの刺客」)見たが、今回、作風が変化していて驚いた。しかし考えてみれば1年以上間を空けているので、これほど若い作り手であれば大きく変わっても全然不思議ではないのかもしれない。以前見たときの印象は、劇中で物語の進行にルールを課したり、ゲームの要素を盛り込んだりすることで、軽やかな感じを出しているということだった。だが、それほど面白いとは思わなかった。
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