エジンバラ演劇祭2006 - 2

◎ナンセンスなコントシーンで見せる「死」 Anthony Nielsonの「Realism」
中西理(演劇コラムニスト)

「Realism」の舞台から(筆者撮影)

国際フェスティバルのもうひとつの特徴は毎年、若手の劇作家に新作を委嘱し、ワールドプレミアで上演することだ。今年見たなかではスコットランドのPlaywrite(劇作家)・Directer(演出家)であるAnthony Nielson(アンソニー・ニルソン)の新作をNational Theatre of Scotland が上演した「Realism」(Royal Lycem Theatre)がそういう舞台であった。よく出来てはいるが保守的な舞台が目立つエジンバラ演劇祭の演目のなかでは、これは非常に斬新で面白かった。

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演劇集団円「ロンサム・ウェスト」(マーティン・マクドナー作、芦沢みどり訳)

◎「骨肉相食む魂の西部劇」をみて「場外劇場」の主役をさらう
佐々木眞

演劇集団円の「ロンサム・ウェスト」(マーティン・マクドナー作・芦沢みどり訳)を観て、いま帰ってきたところです。
マーティン・マクドナーは1970年生まれというから弱冠36歳の英国の劇作家。ロンドン在住だけど、祖父母や両親の故郷であるアイルランドのリーナン地方やアラン島を舞台にした作品を次々に発表しているらしい。おいらは2004年にこの人の「ビューティクィーン・オブ・リーナン」を観て、いたく感銘を受けちゃった。

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横浜でアート講座「梅若猶彦の世界」

横浜を拠点に活動しているBankARTスクールの2006年度10-11月期で、能楽師、梅若猶彦氏による講座「梅若猶彦の世界“古典の様式/アバンギャルド風ミックスジュース”」が開かれます。10月16日から毎週月曜日に計8回 … “横浜でアート講座「梅若猶彦の世界」” の続きを読む

横浜を拠点に活動しているBankARTスクールの2006年度10-11月期で、能楽師、梅若猶彦氏による講座「梅若猶彦の世界“古典の様式/アバンギャルド風ミックスジュース”」が開かれます。10月16日から毎週月曜日に計8回。講師の梅若氏は能楽師シテ方で、静岡文化芸術大学助教授、ロンドン大学の客員教授を務め、「能楽への招待」(岩波新書)の著者。今回はワークショップを中心に「芸術作品」がどのように作られるのかを考えるそうです。

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週刊マガジン・ワンダーランド第11号発行

週刊マガジン・ワンダーランド第11号が10月11日、発行されました。今週号も力作が並びます。『「骨肉相食む魂の西部劇」をみて「場外劇場」の主役をさらう』(佐々木眞)は芝居自体が劇中劇のように構成され、レビューのお上品な枠組みを食い破る破格の文章です。

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別役実作「壊れた風景」(組曲「二十世紀の孤独」第三楽章)

◎責任も無責任もありえないような状況がありうるということについて
竹内孝宏

戦後のリベラリズムを背景にした「無責任」の理論と表象―つまり丸山真男と植木等―を補完するかのように、この国のネオ・リベラリズムは、「自己責任」の言説を風俗的に定着させた。それは、勝ち組に対する負け組のルサンチマンに収斂することもあれば(イラク人質ジャーナリスト批判?)、逆に勝ち組の負け組に対する完膚なきまでのダメ押し(構造改革?)として顕在化することもある。

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エジンバラ演劇祭2006 - 1

◎リヨン・オペラ座のブレヒト=クルト・ヴァイル2本立てが白眉
中西理(演劇コラムニスト)

エジンバラの夜景(筆者撮影)

世界最大の演劇フェスティバル。そう称されるエジンバラ演劇祭だが、日本では意外とその実態は知られていないように思われる。毎年、夏休みをとってエジンバラ詣でを始めてから5年目になるのだが、今年も8月に約10日間同地に滞在、ダンス、演劇など40本の舞台を観劇してきた。それをこれから何度かにわたって、レポートしていくことにしたい。

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週刊マガジン・ワンダーランド第10号発行

 週刊マガジン・ワンダーランド第10号が4日、発行されました。  今回のレビューは2本。最初に、燐光群+グッドフェローズ プロデュース「壊れた風景」(別役実作)を取り上げました。筆者は東京大学教員の竹内孝宏さん。今春、惜 … “週刊マガジン・ワンダーランド第10号発行” の続きを読む

 週刊マガジン・ワンダーランド第10号が4日、発行されました。
 今回のレビューは2本。最初に、燐光群+グッドフェローズ プロデュース「壊れた風景」(別役実作)を取り上げました。筆者は東京大学教員の竹内孝宏さん。今春、惜しまれつつ活動を停止したクリティック・ライン・プロジェクトで活躍していました。一筋縄でいかない作品の皮膜を次々に剥いでいく手並みは、地中を掘削する力業に似ています。取っつきにくいかもしれませんが、読み進むに連れて確かな手応えが感じられるはずです。
 英国のエジンバラ演劇祭は多種多様なパフォーマンスが繰り広げられる大がかりな演劇系の催しとして、フランスのアビニヨン演劇祭とよく比べられます。ここ数年訪れている演劇コラムニストの中西理さんに、今週から数回にわたり紹介してもらうことになりました。初回は演劇祭の形態から始まり、フェスティバルの白眉とされる公演を取り上げてもらいました。

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演劇資料を無料公開 にしすがも創造舎に「舞台芸術アーカイブ」

 東京・豊島区とアートネットワーク・ジャパン(ANJ)が、観客や演劇関係者が無料で閲覧できる資料室「舞台芸術アーカイブ」を開設しました。場所はANJなどが運営する公設民営のアートセンター「にしすがも創造舎」内。旧中学校校 … “演劇資料を無料公開 にしすがも創造舎に「舞台芸術アーカイブ」” の続きを読む

 東京・豊島区とアートネットワーク・ジャパン(ANJ)が、観客や演劇関係者が無料で閲覧できる資料室「舞台芸術アーカイブ」を開設しました。場所はANJなどが運営する公設民営のアートセンター「にしすがも創造舎」内。旧中学校校舎を利用した稽古場や演劇会場としても知られるスペースに資料室が備わることで、舞台芸術拠点としての機能が一段と強化されてきたようです。

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文学座付属演劇研究所研修科発表会『天保十二年のシェイクスピア』(作・井上ひさし、演出・松本祐子)

文学座の研修科発表会が、信濃町にあるアトリエで上演された。劇団の研修生である彼らはおそらく二十代凸凹といった頃合い。たとえば、自分たちで劇団をもち、「小劇場」での公演を繰り返している同年代の演劇志願者たちと較べて、その活 … “文学座付属演劇研究所研修科発表会『天保十二年のシェイクスピア』(作・井上ひさし、演出・松本祐子)” の続きを読む

文学座の研修科発表会が、信濃町にあるアトリエで上演された。劇団の研修生である彼らはおそらく二十代凸凹といった頃合い。たとえば、自分たちで劇団をもち、「小劇場」での公演を繰り返している同年代の演劇志願者たちと較べて、その活動は外部に向けて発信されることが少ない。文学座に限らず、いわゆる〈新劇〉系列の劇団に所属する若者たちが日頃どのような活動をしているのか。いずれ文学座を背負って立つやも知れぬ人びとの〈いま〉、その一端を知る恰好の機会である。

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