◎前へ!前へ!前へ!
山崎健太

矢内原美邦は繰り返し時間を描いてきた。ミクニヤナイハラプロジェクトの1作目として上演された『3年2組』は学生時代に埋めたタイムカプセルを巡る物語であるし、第56回岸田國士戯曲賞を受賞した『前向き!タイモン』はその全体が「1秒の戯曲」「1秒の物語」であるとされている。そして『幸福オンザ道路』もまた、失われた時間を巡る物語であるとひとまずは言うことが出来るだろう。本稿では時間を切り口に『3年2組』以降のいくつかの矢内原作品に触れ、『幸福オンザ道路』に至る矢内原作品に流れる通奏低音とでも呼ぶべきモチーフを明らかにしていく。
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