◎言葉とゲームを横断する男
堀切克洋
今更ながら、川口隆夫の「身軽さ」には驚きを禁じ得ない。細身で長身の身体が、ダンサーとしての身軽さを保証しているだけではない。川口はあらゆる局面において身軽なのであり、その一例として彼の活動は国境をたえず横断しつづけているし、また、テキストとパフォーマンスを横断しつづけている。逆から見れば、彼の公演は、さまざまなアーティストが通過していくひとつの「場」となっていると言っても過言ではない(石井達朗によるインタビューを参照のこと)。
“川口隆夫「逃げ惑う沈黙」「『病める舞姫』をテキストに-2つのソロ」” の続きを読む