連載「芸術創造環境はいま-小劇場の現場から」第4回

加藤弓奈さん(急な坂スタジオ・ディレクター)
◎人を育てる場所の力

 急な坂スタジオは京浜急行線日ノ出町駅から徒歩5分。文字通り急な坂を上り、横浜市中央図書館を過ぎた先にあります。道路を挟んだ向かいが野毛山動物園です。演劇活動に欠かせない拠点として2006年からめざましい活動を展開してきました。最大2ヵ月もの長期利用が可能な稽古場であり、レジデント制度でアーチストを育てる磁場であり、人と情報のネットワークを形成するプラットホームでもあるという秘密はどこにあるのか。ワンダーランドに鋭い劇評を寄稿している高橋宏幸さんと一緒に急な坂を上って、スタジオのキーパーソンを訪ねました。(編集部)

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連載「芸術創造環境はいま-小劇場の現場から」第3回

上田美佐子さん(シアターXプロデューサー・芸術監督)

 東京・両国の劇場シアターΧは1992年のオープンから意欲的な企画・プログラムを進めてきたことで知られています。ポーランドのヴィトカッツィやチェーホフ、ブレヒト、つかこうへい、花田清輝、郡司正勝らの作品を精力的に上演してきました。その成り立ち、芸術創造の理念、そして経営基盤などはあまり知られているとは言えません。そこでシアターXを尋ね、プロデューサー・芸術監督の上田美佐子さんに質問をぶつけました。返ってきた言葉は、真摯かつ率直でした。(編集部)

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連載「芸術創造環境はいま-小劇場の現場から」 第2回

笠原玲子さん(ポケットスクエア支配人)
◎「貸小屋」のプライドとやりがい

 中野駅南口から徒歩5分。4つの劇場が集まったポケットスクエアは、私企業が経営する小劇場群としては、下北沢の本多グループに次ぐ規模のものと言えます。数多くの劇団に舞台を提供しながら、経営者の素顔はよく知られているとは言えません。支配人の笠原玲子さんに演劇への思いや劇場経営の実情、劇場法案(仮称)について感じることなどをうかがいました。(編集部)

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連載「芸術創造環境はいま-小劇場の現場から」 第1回

松井憲太郎さん(キラリ☆ふじみ館長 )
◎芸術創造の理念とポリシーをいまこそ

昨年の政権交代後に始まった一連の政策・事業の見直しによって、舞台芸術の創造環境にもあらためて光が当たり、劇場法案(仮称)の進行が話題に上っています。公立文化施設の活動をどのように組み替えるか、地域から舞台芸術を作り上げる理念と方法、さらに人的・財政的な裏付けをどう盛り込むか、民間劇場の位置づけ、などなど課題は山積しているようです。
その折、特色ある活動を続けている各地の公立・民間の小劇場を訪ね、現場から舞台芸術環境の実態を聞き、そのあり方を考えたいと思いました。毎月1-2回、ワンダーランド支援会員の方々とともにインタビューします。(編集部)

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