BATIK『SHOKU-full version』

 8月最終週の週末は、We Love Dance Festival(1)、芸術見本市とダンス関連の催しが都内各所で同時に行われた。イベントは互いにリンクしていたらしい。「TOYOTA CHOREOGRAPHY AWARD … “BATIK『SHOKU-full version』” の続きを読む

 8月最終週の週末は、We Love Dance Festival(1)、芸術見本市とダンス関連の催しが都内各所で同時に行われた。イベントは互いにリンクしていたらしい。「TOYOTA CHOREOGRAPHY AWARD 2003 受賞者公演」と銘打たれていたBATIK『SHOKU』も、芸術見本市との提携公演である。会場のトラムは大入りで、公演に寄せられた関心の高さがうかがわれた。  

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イディット&ディマ「セパレイト・デュエット・イブニング」

 ロシア人のディミトリー・テュルパノフとバトシェバ舞踊団出身のイディット・ハーマンによって立ち上げられたイスラエルの身体表現集団クリッパ。総勢は若手も含めて20名前後の大所帯だが今回はリーダーの二人のみ来日。東京と福岡で … “イディット&ディマ「セパレイト・デュエット・イブニング」” の続きを読む

 ロシア人のディミトリー・テュルパノフとバトシェバ舞踊団出身のイディット・ハーマンによって立ち上げられたイスラエルの身体表現集団クリッパ。総勢は若手も含めて20名前後の大所帯だが今回はリーダーの二人のみ来日。東京と福岡でワークショップとそれぞれのソロ公演を行いました。
 「福岡演劇の今」はソロ公演を取り上げ、「ふたつあわせてひとつの作品という作りになっている」「ふたつとも、えぐり出した現実をダンサーの身体に受け容れて定着させ、それを偽悪的とも見えるやり方でさらすが、ダンサーの受容力と圧倒的な表現力で多くのものを孕んだ存在感のあるダンスとして展開された。軽やかさや心地よさを拒否した、大地にへばりつくようなダンスだ」と述べています。

東京「ドレスを着た家畜が…」

 「Culture Critic Clip」の西尾雅さんが「生と死、連鎖の破たんと迷い」と題して、大阪のビジュアル、ナンセンス、アバンギャルド系演劇を代表するクロムモリブデン、デス電所、WI’REの3劇団によ … “東京「ドレスを着た家畜が…」” の続きを読む

 「Culture Critic Clip」の西尾雅さんが「生と死、連鎖の破たんと迷い」と題して、大阪のビジュアル、ナンセンス、アバンギャルド系演劇を代表するクロムモリブデン、デス電所、WI’REの3劇団によるスペシャルユニット「東京」の企画公演「ドレスを着た家畜が…」(9月3-7日、HEP HALL)を取り上げました。作:竹内佑(デス電所) 演出:青木秀樹(クロムモリブデン) 美術:サカイヒロト(WI’RE)。そして3劇団から役者が3人ずつ出演。「エロでブラックなギャグに彩られた各ピースが再構成され、最後に全体像がわかる仕掛けだが、今回はひとり数役切替での複数の物語を廃し、固定した役のまま時系列どおりに進行する。いっけんシンプルな構成だが、謎は今回も次々くり出されサスペンスな展開はあきさせることがない」と述べています。

世田谷パブリックシアター『リア王の悲劇』

 シェイクスピアには「普遍性」があるのだという。すぐれた古典作品が漏れず有するものだという。時代によらず常に「いま」を生きる人びとの共感できる心情があって、多く人が「本質」と呼ぶのがそれだろうか。シェイクスピアは世界でお … “世田谷パブリックシアター『リア王の悲劇』” の続きを読む

 シェイクスピアには「普遍性」があるのだという。すぐれた古典作品が漏れず有するものだという。時代によらず常に「いま」を生きる人びとの共感できる心情があって、多く人が「本質」と呼ぶのがそれだろうか。シェイクスピアは世界でおそらく最も名の知られた劇作家。古今東西の劇場で、書斎で、学校で、「シェイクスピア」の読解が昼夜行われている。日本とて例外ではなく、上演、翻訳、研究は止まることを知らない。新解釈、新訳が次々と産み落とされ、また今日も「新しい」シェイクスピアが世田谷パブリックシアターに産声を上げた。母たるは四大悲劇の一『リア王』。彼女を孕ませた父親はこれも名高き佐藤信である。

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うずめ劇場「夜壺」

 「福岡演劇の今」は観劇歴35年という薙野信喜(なぎの・のぶき)さんが運営する演劇サイトです。これから掲載されたレビューを出来る限り紹介しますが、福岡・九州の動きを知る有力サイトの一つだと思います。  このサイトで、北九 … “うずめ劇場「夜壺」” の続きを読む

 「福岡演劇の今」は観劇歴35年という薙野信喜(なぎの・のぶき)さんが運営する演劇サイトです。これから掲載されたレビューを出来る限り紹介しますが、福岡・九州の動きを知る有力サイトの一つだと思います。
 このサイトで、北九州を拠点に活動する うずめ劇場の「夜壺」公演(9月5日-12日)を取り上げています。原作は唐十郎。演出は2000年の第1回利賀演出家コンクール(舞台芸術財団主催)で最優秀演出家賞を受賞した旧東ドイツ出身のペーター・ゲスナー。かれはうずめ劇場の主宰者です。
 「唐十郎の戯曲は、作者以外の人が演出したほうがよくわかる。この舞台は唐のスタイルを徹底的に意識し、その背後に見える唐のスタイルに収斂する『途上にある』ものだった。(中略)いいことも悪いことも、その『途上にある』ことから来ている」と述べています。
 9月末にカイロ実験演劇国際フェスティバルに参加、11月初めに東京公演が予定されています。

シス・カンパニー「ママがわたしに言ったこと」

 木内みどり(祖母)、渡辺えり子(母)、大竹しのぶ(娘)、富田靖子(孫娘)の4人が登場することで話題を呼んだシス・カンパニーの「ママがわたしに言ったこと」公演が東京・青山円形劇場で開かれています(9月4日-10月3日)。 … “シス・カンパニー「ママがわたしに言ったこと」” の続きを読む

 木内みどり(祖母)、渡辺えり子(母)、大竹しのぶ(娘)、富田靖子(孫娘)の4人が登場することで話題を呼んだシス・カンパニーの「ママがわたしに言ったこと」公演が東京・青山円形劇場で開かれています(9月4日-10月3日)。
 シス・カンパニーのWebサイトによると、英国の女性作家シャーロット・キートリーが、25歳だった1985年に書き下ろした作品で、母と娘、3組4世代に渡る女たちが、結婚や仕事、女性ならではの決断の瞬間を、時を超えて語り合う内容。時間と空間を自在に往還する劇構造や、女性だからこそえぐることができる<母と娘>という、女同士の複雑かつ繊細な関係描写が反響を巻き起こし、フランス・ドイツ・デンマークなどヨーロッパや、米国・カナダ、オーストラリア、イスラエルなど世界各国で上演されたそうです。
 CLP(クリティック・ライン・プロジェクト)のタカオカサチコさんは4女優の演技を評価しながらも、「女性作家が女性を描いた舞台ながら、本音の掘り下げが、少々物足りなかった」と述べています。

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デフ・ウェスト・シアター「ミュージカル ビッグ・リバー」

 ホリプロ・テレビ朝日・朝日新聞社・TOKYO FM共催のデフ・ウェスト・シアター「ミュージカル ビッグ・リバー」公演(9月28日-10月24日)が東京・青山劇場で開かれています。  「しのぶの演劇レビュー」が早速取り上 … “デフ・ウェスト・シアター「ミュージカル ビッグ・リバー」” の続きを読む

 ホリプロ・テレビ朝日・朝日新聞社・TOKYO FM共催のデフ・ウェスト・シアター「ミュージカル ビッグ・リバー」公演(9月28日-10月24日)が東京・青山劇場で開かれています。
 「しのぶの演劇レビュー」が早速取り上げました。
 マーク・トウェイン原作の「ハックルベリー・フィンの冒険」をもとにしたミュージカルで、舞台版オリジナルは1985年に発表され、トニー賞を受賞した作品。「デフ・ウェスト・シアターの「デフ」は英語でdeaf、つまり聾者(ろうしゃ)。…聾者の俳優さんは声を出さずにアメリカ式手話(American Sign Language)で語り、聴者(耳の聞こえる健常者)の俳優さんが聾者の俳優さんの裏、または横でセリフをしゃべったり歌ったりします」「大人数でそろって手話をするのはとてもきれいでした。アメリカ式手話がいわばダンスの振付になっている」舞台だそうです。「興奮冷めやらぬ初日の夜が明けて、メルマガ号外(2004/09/29)を出しました!」と報告しています。

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青年劇場 『夜の笑い』

「再演」の意味を問う  青年劇場創立40周年と飯沢匡没後10周年を記念して、紀伊國屋サザンシアターで『夜の笑い』が上演された。前世紀の忠義や「御国のため」という絶対的な標語の下に否定される命の価値を批判的に再現してみせた … “青年劇場 『夜の笑い』” の続きを読む

「再演」の意味を問う

 青年劇場創立40周年と飯沢匡没後10周年を記念して、紀伊國屋サザンシアターで『夜の笑い』が上演された。前世紀の忠義や「御国のため」という絶対的な標語の下に否定される命の価値を批判的に再現してみせたものの、結局のところ、戯曲の力に大いに助けられた公演だった。

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地人会「夜からの声」

 地人会第95回公演「夜からの声」(作:山田太一 演出:木村光一)を「No hay banda」サイトが取り上げました(新宿・紀伊国屋ホール、9月21日-10月2日)。「おどろおどろしい山田太一ワールドが炸裂か、と予想し … “地人会「夜からの声」” の続きを読む

 地人会第95回公演「夜からの声」(作:山田太一 演出:木村光一)を「No hay banda」サイトが取り上げました(新宿・紀伊国屋ホール、9月21日-10月2日)。「おどろおどろしい山田太一ワールドが炸裂か、と予想して出掛けたのですが、笑いもふんだんに盛り込んだ『安心して見られる』芝居」と報告しています。

三田村組「イヌよさらば」

 「No hay banda」サイトが三田村組第8回公演「イヌよさらば」(9月22日-27日、中野ザ・ポケット)を取り上げています。「よくできた舞台です。まず作品の雰囲気を感じるのが美術。座敷の中央に座卓、上手奥には積み … “三田村組「イヌよさらば」” の続きを読む

 「No hay banda」サイトが三田村組第8回公演「イヌよさらば」(9月22日-27日、中野ザ・ポケット)を取り上げています。「よくできた舞台です。まず作品の雰囲気を感じるのが美術。座敷の中央に座卓、上手奥には積み上げられた座布団と折り畳み式横長テーブル、下手手前にテレビと将棋盤、奥に違い棚、正面奥は廊下の向こうに夜の庭が広がり、落ち着いた日本家屋の味わいが得られます。そして音響。かすかな虫の音、さらには雨音と、美術とあいまって日本的感興を高めます。そこで濃い男の世界が演じられるのです」。お目当ての松金よね子らベテラン俳優が締めているので、きっと落ち着いた舞台だったのではないでしょうか。