◎熱が伝わるとき-偽装とベタの間で
梅田径
劇場MOMOに足を踏み入れれば、舞台中央に鎮座まします螺旋階段のデカさに度肝を抜かれ、同時に不安も覚える午後四時前。荒川チョモランマ『偽善者日記』の観客席は千秋楽を控えてほぼ満席である。
まず諸注意と主宰の挨拶があった。続いて、元気いっぱいに「エアロビを披露いたします!」の号令がかかるやいなや、俳優たちが満面の笑顔で、舞台いっぱいにあらわれた。モーニング娘。「恋愛レボリューション21」のリズムにあわせて軽快かつ爽やかなエアロビが始まるも、センターに陣取った男の子は階段に足を取られてうまく踊れないようだ。センターのタコ踊りに主宰がぶちギレ、舞台にあがって説教をはじめたかと思いきや、あかりが落ちて暗転した。
再び照明がつくと、エアロビの時とまったく同じ姿勢で、スーツ姿の男性が上司の女性に怒られている……。
劇の始まりだ。
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