◎「現在にふれるために未来へ疾走せよ」に乗れないのはなぜか?
~ままごと『わが星』を批判する~
西川泰功
第54回岸田國士戯曲賞を受賞した柴幸男作『わが星』が、三鷹市芸術文化センター星のホールで再演されました。特にツイッター上では、この作品の「褒め言葉」が溢れており、ほとんど「奇妙な」と言っていいほどのその盛況に違和感を抱かずにはいられません。ぼくは、この作品が「新しい」とも「今だからこそ」とも「気持ちいい」とも思わなかったのですが、ただ何かしら感動的なものを含んでいることは確かで、そのことについて書いておきたいと思います。そのために、感動的だと思わない要素を、ひとつひとつ捨てていきたい。ここでぼくが捨ててゆく要素に、多くの人が感動しているのだとしたら、そのことを批判したいからです。そして最後に、この作品の真に感動的だと思われることにだけ、ぼくなりの光を当て、しかしその美点をも作品自体が裏切っていることを付け加えたいと思います。
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