9月から始まった新企画「初日レビュー2010」、三回目は10月14日に下北沢「劇」小劇場で初日を迎えるハイリンド×サスペンデッズ「グロリア」です。
サスペンデッズの主宰早船聡さんの作・演出で太平洋戦争時の風船爆弾を巡る物語が展開します。
初日レビューは公演初日を3人以上のレビュアーが星5つ満点の採点付きで評価します。「グロリア」のレビューは翌15日中にワンダーランドのサイトに掲載されます。お楽しみに!(ワンダーランド編集長 水牛健太郎)
「砂と兵隊」合評の参加者を募集
劇評を書くセミナー(こまばアゴラ劇場コース)後期はトークセッション(第1回)平田オリザ同劇場芸術監督のレクチャー(第2回)を終え、いよいよ劇評の合評シリーズに入ります。次回第3回は10月16日午後2時から。取り上げるのは青年団公演「砂と兵隊」です。原稿の字数は2000字から4000字。書き上げてみて、合評の場に挑んでみませんか。講師は、演劇ジャーナリストの徳永京子さんです。
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劇団山の手事情社「オイディプス王」「タイタス・アンドロニカス」
◎「暴力」と「言葉」
柴田隆子

シビウ国際演劇祭(ルーマニア)「凱旋二本立て公演」と銘打った劇団山の手事情社「オイディプス王」「タイタス・アンドロニカス」が9月、アサヒ・アートスクエアで上演された。それ以前のバージョンとして、1999年の「印象 タイタス・アンドロニカス」と2002年の「オイディプス@Tokyo」があるが、今回の舞台はより「暴力」を様式化し、構成においても「物語」と「日常」の対比を明確にしていた。韻文によって書かれた原作は、その文体のリズムや様式性が物語の出来事からの距離を生み出しているが、山の手事情社は独自の演技メソッドである「四畳半」を用いて同様の効果を舞台にもたらしている。アシンメトリーで非日常的な動きとポーズをとっての発話は、我々の日常的空間との差異を浮彫りにし、舞台の重層的な空間構成を観客の感覚に描き出すのである。
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劇団ユニークポイント「通りゃんせ」
【レクチャー三昧】芸術の秋(2010年10月)
10月末に開幕するフェスティバル/トーキョー10を目前に体力を温存しておきたいと思っても、どっこい今年の秋もレクチャーは既に豊作です。まあ涼しくなりましたし、何とかやりくりしてがんばりましょう(観る側も)。(高橋楓)
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3人で語る「2010年10月はコレがお薦め!」

★カトリヒデトシさんのお薦め
・Kermit Office Presents「て、に、を、は、がおかしい。」(Artist Space
千石空房10月8日‐10日)
・遊園地再生事業団「ジャパニーズ・スリーピング 世界でいちばん眠い場所」(座・高円寺10月15日‐24日)
★鈴木励滋さんのお薦め
・まことクラヴ「事情地域ヨコハマ」(象の鼻テラス10月13日‐16日)
・KENTARO!!「僕はまた今日も未完成の音楽で唄う」(こまばアゴラ劇場10月14日‐24日)
・身体地図/岩渕貞太「UNTITLED」(STスポット10月14日‐16日)
★徳永京子さんのお薦め
・あうるすぽっとプロデュース「長短調(または眺(なが)め身近(みぢか)め)」(あうるすぽっと9月30日‐10月3日)
・カンパニーデラシネラ「異邦人」(シアタートラム10月7日-13日)
・城山羊の会プロデュース「微笑の壁」(ザ・スズナリ10月22日-31日)
テレビで見る演劇(~10月末)
昨年亡くなったピナ・バウシュのヴッパタール舞踊団が6月に来日。その折上演された「私と踊って」が10月2日と10日に放映されます。ピナと言えば、演劇的手法を取り入れた〈タンツ・テアター〉で知られますが、これはそうした独自の表現を確立しつつあった1977年の作品。古楽器リュートを伴奏に、ダンサーが歌うドイツの古い民謡が流れます。同時放映のドキュメンタリーは、ピナの指導のもと、一般からの参加者で上演された「コンタクトホーフ(=ふれあいの館)」の製作過程をたどったもの。参加したのは、ボスニア紛争で家族を失った少女や、差別を受けている移民の少年たちで、彼らは果敢に作品に挑んでいきます。
同じくドキュメンタリーでは、23日の「長すぎた青春が終わる日―人気劇団・ラストステージの夏」。27年前に旗揚げし、作・演出のマキノノゾミのもと、紀伊国屋ホールなどで公演を続けてきた人気劇団M.O.P.の解散公演までを追います。
(場合により、番組内容、放送日時などが変更になることがあります。また、地上波デジタル放送の番組表は関東地区のもので、地域により一部番組が異なります)
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初日レビュー2010 第2回 鳥公園「乳水」
第七劇場「雨月物語」
◎「野良仕事」で得た越境の可能性
カトリヒデトシ
このところBeSeTo+やポスト・トークなどで「現在、演劇には三つの系がある」と、私は話している。「を」と「で」と「な」と名付け、分類している。まず、テキスト「を」やる人たちを「を」派と呼ぶ。完成したテキストを元に上演をしていくもので、ほぼ戯曲=作家中心主義といえる。次に、テキスト「で」やる人たちを「で」派と。古典などの既成戯曲を元に作品づくりをしていくもので、ほぼ演出中心主義といえる。最後の「な」はちょっと苦しいが、テキストは「ない」か、あっても作品の要素のひとつにしかすぎず、作品の中心にこないものを「な」派と考えている。身体表現を重視したり、物語性の「ない」テキストを使ったりするものをここに分類している。これらは固定したものではなく一つのカンパニーや作家でも、時に系をかえたり、横断したりもする。チェルフィッチュだから「な」とか、単純には言えない。
アリスフェスティバル2010始まる

小劇場の老舗、新宿・タイニイアリスを拠点に開かれるアリスフェスティバル2010が9月22日から始まった。来年2月までの期間中、東京、大阪、札幌など各地の劇団のほか、日本、韓国の劇団、それに台湾の演劇人も加わった合同公演など計14公演が予定されている。今回は特に韓国の東亜演劇賞3賞( ‘Best Play’, ‘Best New Director’ , ‘Best Stage Design’)を獲得、昨年度の韓国ベストプレイと言われる「 Floor in Attic 屋根裏の床を掻き毟る男たち」公演(10月2日-4日)が話題を呼びそう。
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