週刊「マガジン・ワンダーランド」第3号

 週刊「マガジン・ワンダーランド」(Weekly Magazine Wonderland) 第03号が発行されました。  中西理さん(演劇コラムニスト) がポかリン記憶舎「煙の行方」公演を取り上げ、「存在の演劇」というカ … “週刊「マガジン・ワンダーランド」第3号” の続きを読む

 週刊「マガジン・ワンダーランド」(Weekly Magazine Wonderland) 第03号が発行されました。
 中西理さん(演劇コラムニスト) がポかリン記憶舎「煙の行方」公演を取り上げ、「存在の演劇」というカテゴリーを提起しています。ほかにCut In 編集部の小笠原幸介さんがreset-N『パンセ2006』(東京公演)を、高野しのぶさん(「しのぶの演劇レビュー」主宰)が、京都へ出かけてTOKYOSCAPEフェスティバルの全体像を報告しています。いずれもTOKYOSCAPEフェスティバル絡みの内容です。
  「マガジン・ワンダーランド」の購読は無料。ご希望の方は、次の登録ページからお願いします。 http://www.wonderlands.jp/info/subscription/

“週刊「マガジン・ワンダーランド」第3号” の続きを読む

10月に第7回フィジカルシアターフェスティバル

 第7回フィジカルシアターフェスティバルが10月3日-9日の日程で、東京・江古田のストアハウスを舞台に開かれます。同フェスティバルは「現代演劇の可能性を、その身体に関わる問題として模索するために開催され」「韓国・インドネ … “10月に第7回フィジカルシアターフェスティバル” の続きを読む

 第7回フィジカルシアターフェスティバルが10月3日-9日の日程で、東京・江古田のストアハウスを舞台に開かれます。同フェスティバルは「現代演劇の可能性を、その身体に関わる問題として模索するために開催され」「韓国・インドネシア・ロシア・日本の4カ国の演劇人が、それぞれの作品をたずさえて、舞台上でのバトルを繰り広げる」そうです。

“10月に第7回フィジカルシアターフェスティバル” の続きを読む

ピースリーディングと緊急声明

今年も終戦の夏を迎えます。間近に迫ってからの紹介ですが、14日(月)夕、「非戦を選ぶ演劇人の会 ピースリーディングvol.9」が東京・新宿の全労済ホール(スペース・ゼロ)で開かれます。米国などのイラク戦争を契機に始まったこの企画も9回目。構成・演出は渡辺えり子さんです。第一部「動物たちが消えた日」リーディングは、戦時下の動物たちの姿を、人形とマイムと歌と音楽を交えて描く、渡辺えり子さんの新作。対談「井上ひさし×渡辺えり子」を挟んだ第二部は、昨年12月に上演した、1941年12月8日の真珠湾攻撃・開戦前から敗戦までの人々の姿を描いた「日本の戦争」再演です。

“ピースリーディングと緊急声明” の続きを読む

青年団若手自主企画「会議」

◎滑らかな手法でツボを押さえる でも電信柱はどこへ…

 演出の狙いが明確で、焦点が絞られた芝居をみるのは快適な気分です。枝葉を切り払い、ドラマツルギーにしっかりした見通しを与えるならなおさらでしょう。しかし枝葉と思ったのが隠し味だったり極めつけの伏線だったりするかもしれません。別役実作「会議」に取り組んだ青年団若手自主企画公演は、翻案・演出にまつわる悩ましい問題を浮き彫りにする例だったような気がします。

“青年団若手自主企画「会議」” の続きを読む

三条会の「レミング~世界の涯てへ連れてって~」

◎舞台に生きた「夢そのものの劇」
後藤隆基(立教大学大学院)

ここに一枚の地図がある。右上に大きく「道のり」と印刷された地図には「千葉公園内特設三条会劇場」までのモデルコースが三種ほど記されていて、たとえばJR千葉駅西口からの最短距離を急ぐのもよし、東口から緑の歩道をたどってみたり、あるいは快速の止らぬ西千葉駅で下りて一寸のんびり歩いたっていい。むろん以外のルートをさがしてみても一向かまわないのである。特設三条会劇場にいたる「観客の散歩道」はそのまま千葉という都市の描写であり、地図を手に歩くわたしたちは仕掛けられた前提をたどりながら劇場へと向かうだろう。それはもう、観客が「三条会の『レミング~世界の涯てへ連れてって~』」と出会うための〈第一場〉なのだった。

“三条会の「レミング~世界の涯てへ連れてって~」” の続きを読む

劇団 山縣家「ホームビデオ」

◎創作と上演の関係について考えたくなってきた
中野成樹(中野成樹+フランケンズ主宰)

横浜は鶴見に暮らすある一家。父と母と息子が二人。父母は自営業をいとなんでいる。父は今年のはじめに体を壊し、入院し家族を心配させたが無事退院、日常に戻った。母は家事をこなし仕事をこなし、たまにバイトもしてるとか。息子二人は双子なのだが、二卵性なので顔はあまり似ていない。兄は最近家を出て実家の近所で暮らしている。弟はまだ実家にいる。二人ともいわゆる就職はしていない。まあ、ごく普通の家族である。劇団山縣家とは、つまりそんな人々で成り立っている。こんな言葉があるかないかは知らないが、家族劇団である。「家族のような」でもなく、「もはや家族だ」でもなく、正真正銘ただの家族である。そして劇団でもある。家族でわいわいとアイディアを出し合い、いちおう父が作・演出の総まとめ。90年代後半より一・二年に一本のペースで作品を発表している。

“劇団 山縣家「ホームビデオ」” の続きを読む

電視游戲科学館「勇魚―ISANA―」

◎贅沢な序章 (高木龍尋)  タイトルから水にかかわる物語であろうと予想はしながら、劇場への案内を見ると、元は造船所であったと書かれている。行ってみると、煤けた建物にはまだ造船会社の古びた看板が掲げられていて、喫煙所から … “電視游戲科学館「勇魚―ISANA―」” の続きを読む

◎贅沢な序章 (高木龍尋)

 タイトルから水にかかわる物語であろうと予想はしながら、劇場への案内を見ると、元は造船所であったと書かれている。行ってみると、煤けた建物にはまだ造船会社の古びた看板が掲げられていて、喫煙所からは進水場であろうか、海へと何本かの突堤が伸びていた。折りしも夕刻、水面から魚が跳ねたり、運河のような海を隔てた向こうにまだ操業中の工場がありその煙突から煙がのぼったり、と、いかにも雰囲気のあるロケーションであった。

“電視游戲科学館「勇魚―ISANA―」” の続きを読む

週刊「マガジン・ワンダーランド」第2号

 週刊「マガジン・ワンダーランド」第2号が発行されました。  目玉になる劇評では、wonderland執筆メンバーの後藤隆基さん(立教大学大学院)が「舞台に生きた『夢そのものの劇』」と題して「三条会の『レミング~世界の涯 … “週刊「マガジン・ワンダーランド」第2号” の続きを読む

 週刊「マガジン・ワンダーランド」第2号が発行されました。
 目玉になる劇評では、wonderland執筆メンバーの後藤隆基さん(立教大学大学院)が「舞台に生きた『夢そのものの劇』」と題して「三条会の『レミング~世界の涯てへ連れてって~』」を取り上げました。三条会の舞台に出かけるときはいつも、どんな趣向が凝らされているかドキドキするのですが、今回はテキストと演出が拮抗した、期待を上回るおもしろさでした。
 中野成樹さん(中野成樹+フランケンズ主宰)は「劇団 山縣家『ホームビデオ』」公演を「創作と上演の関係について考えたくなってきた」のタイトルで書いています。取り上げたのは数年前から年1回前後公演している家族劇団ですが、横浜で活動しているためかそれほど注目されていませんでした。出演している息子さんが、チェルフィッチュの常連出演者と言えば思い当たる人がいるかもしれません。中野評は、舞台を正面から攻めています。

“週刊「マガジン・ワンダーランド」第2号” の続きを読む

佐藤佐吉演劇祭が無料モニターを5人募集

 東京・王子小劇場を舞台に今年の10-11月に集中して開かれる佐藤佐吉演劇祭が、全9作品を観劇できる無料モニターを募集しています。募集人員は5人。年齢、性別、国籍などの制限はないけれど「全作品を(できるだけ各公演初日に) … “佐藤佐吉演劇祭が無料モニターを5人募集” の続きを読む

 東京・王子小劇場を舞台に今年の10-11月に集中して開かれる佐藤佐吉演劇祭が、全9作品を観劇できる無料モニターを募集しています。募集人員は5人。年齢、性別、国籍などの制限はないけれど「全作品を(できるだけ各公演初日に)観劇し、各公演最終日までに感想を劇場の特設ブログないし自分のブログにアップする、または電子メールで劇場へ送る」ことが条件です。

“佐藤佐吉演劇祭が無料モニターを5人募集” の続きを読む

第1回百万ウォン演劇祭(韓国)

◎各都市劇団が巡演する壮大な企画 来年からAlice Festivalと交流へ

韓国はソウルの「百万ウォン演劇祭」。そのシンポジウムに招かれて久しぶりにソウルの大学路(テハンノー)に行ってきた。「百万ウォン演劇祭」とは、6月6日から8月13日まで、毎週、ソウルをはじめ韓国各都市からやってくる10劇団が順に公演していく、なるほどなあ、日本でもできたらどんなに素敵だろうと思わず夢見てしまうようなオルタナティブ演劇祭だ。組織づくりの中心になったの朴章烈/パク・ジャンヨル氏(委員長)。今年第1回。これから毎年開催されていくのだという。

“第1回百万ウォン演劇祭(韓国)” の続きを読む