「ベラージオ」と「セックスハビッツ・オブ・アメリカンウィメン」 アメリカ現代戯曲&劇作家シリーズVol.1(下)

 東京芸術祭「アメリカ現代戯曲&劇作家シリーズVol.1 ドラマリーディング」リポートの後編は、「ベラージオ」と「セックスハビッツ・オブ・アメリカンウィメン」を取り上げました。またもや長々と書きましたが、お付き合いくださ … “「ベラージオ」と「セックスハビッツ・オブ・アメリカンウィメン」 アメリカ現代戯曲&劇作家シリーズVol.1(下)” の続きを読む

 東京芸術祭「アメリカ現代戯曲&劇作家シリーズVol.1 ドラマリーディング」リポートの後編は、「ベラージオ」と「セックスハビッツ・オブ・アメリカンウィメン」を取り上げました。またもや長々と書きましたが、お付き合いください。

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「メイヘム」と「アクト・ア・レディ」 アメリカ現代戯曲&劇作家シリーズVol.1 ドラマリーディング(上)

 これまで中東と東欧の舞台を精力的に紹介してきた東京国際芸術祭(TIF)が今年から、現代アメリカの作品を取り上げました。3年間継続のプログラムです。ヨーロッパやアジアのパフォーマンス・アートは日本でよくみられるようになり … “「メイヘム」と「アクト・ア・レディ」 アメリカ現代戯曲&劇作家シリーズVol.1 ドラマリーディング(上)” の続きを読む

 これまで中東と東欧の舞台を精力的に紹介してきた東京国際芸術祭(TIF)が今年から、現代アメリカの作品を取り上げました。3年間継続のプログラムです。ヨーロッパやアジアのパフォーマンス・アートは日本でよくみられるようになりましたが、演劇を通してアメリカの「いま」に接する機会は意外に多くありません。「アメリカ現代戯曲&劇作家シリーズ/ドラマリーディング」と題して、今年はとりあえず4作品が紹介されました。やっとというべきか、いよいよというべきか、時宜にかなったTIFらしい企画ではないでしょうか。リーディング形式での紹介ですが、いわゆる小劇場系の演出家も起用して、ひと味違った「上演」に仕立てる趣向だったようです。

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橋口幸絵さん(劇団千年王國)が最優秀賞 若手演出家コンクール2005

 若手演出家コンクール2005(日本演出者協会主催)の公開審査会が5日開かれ、最終審査(優秀賞)に残った4人の中から、「古事記-イザナギとイザナミ」を作・演出した橋口幸絵さん(劇団千年王國)が最優秀賞に選ばれました。賞金 … “橋口幸絵さん(劇団千年王國)が最優秀賞 若手演出家コンクール2005” の続きを読む

 若手演出家コンクール2005(日本演出者協会主催)の公開審査会が5日開かれ、最終審査(優秀賞)に残った4人の中から、「古事記-イザナギとイザナミ」を作・演出した橋口幸絵さん(劇団千年王國)が最優秀賞に選ばれました。賞金50万円。来年都内で受賞記念公演が開かれる予定です。全4作品をみた観客が投票する観客賞も橋口さんとなり、ダブル受賞でした。

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劇団八時半「完璧な冬の日」

 Wonderland はいまのところ東京中心になっていますが、各地の演劇活動も紹介したいと思っています。今回は大阪・京都・兵庫をフィールドにしているブログ「現在形の批評」主宰の藤原央登さんから、劇団八時半「完璧な冬の日 … “劇団八時半「完璧な冬の日」” の続きを読む

 Wonderland はいまのところ東京中心になっていますが、各地の演劇活動も紹介したいと思っています。今回は大阪・京都・兵庫をフィールドにしているブログ「現在形の批評」主宰の藤原央登さんから、劇団八時半「完璧な冬の日」の大阪・精華小劇場公演の劇評をいただきました。「家族」と「運動」を取り上げつつ、「劇団」や「演劇」のありように迫ります。藤原さんは「振り返る私の2005」にも参加して、関西演劇の1年をまとめています。ご一読ください。
 「完璧な冬の日」は東京公演(3月16日-19日、こまばアゴラ劇場)が予定されています。言うまでもありませんが、読んでからみるか、みてから読むか、これから観劇予定の方はご留意ください。以下、全文です。

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人形劇団プーク「現代版・イソップ『約束…』」

 あーあ、おもしろかった。おもしろすぎて、涙が出てくるほど笑い転げてしまいました。風刺の効いたストーリー、卓抜な人形造形、熟達の演技と演出-。こまばアゴラ劇場が主催する「冬のサミット2005」に、昨年に続いて登場した人形 … “人形劇団プーク「現代版・イソップ『約束…』」” の続きを読む

 あーあ、おもしろかった。おもしろすぎて、涙が出てくるほど笑い転げてしまいました。風刺の効いたストーリー、卓抜な人形造形、熟達の演技と演出-。こまばアゴラ劇場が主催する「冬のサミット2005」に、昨年に続いて登場した人形劇団プークは、内外の公演で鍛えた技法をさりげなく駆使して、楽しくも切ないお話を届けてくれました。この人形劇団を選んだプログラムもすばらしいのですが、その機縁を倍にしておつりが出るほどの舞台をみせたプークにはおそれいりました。恐るべし、人形劇団プーク。

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燐光群「スタッフ・ハプンズ」

 燐光群「スタッフ・ハプンズ」公演は、イラク戦争を主導した米国を始め、英仏などの首脳らがどのような遣り取りを交わして開戦に至ったか、それぞれの演説テキストなどによりながら展開したポリティカル・フィクションだそうです。飛行 … “燐光群「スタッフ・ハプンズ」” の続きを読む

 燐光群「スタッフ・ハプンズ」公演は、イラク戦争を主導した米国を始め、英仏などの首脳らがどのような遣り取りを交わして開戦に至ったか、それぞれの演説テキストなどによりながら展開したポリティカル・フィクションだそうです。飛行機事故のボイスレコーダーから、クルーの息詰まる遣り取りを描いた「CRV」公演に続くドキュメンタリー演劇でしょうか。
 ネット上の書き込みを見る限り、評価がかなり分かれています。ぼくは未見ですが、いくつかのサイトをたどりながら問題の所在を考えてみたいと思います。

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庭劇団ペニノ「ダークマスター」

庭劇団ペニノ「ダークマスター」公演は不思議な芝居でした。物語に起承転結はあるのですが、それが大事かというと、どうもそうではなさそうです。オブジェというか、大がかりな舞台セットが圧倒的な存在感で迫る芝居。ほとんどそれに尽きるようなお話だったといえばいいのではないでしょうか。ただ、その先が問題ではありますが。

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中野成樹インタビュー

インタビューランド第4回 「根っこはないけど大切にしたいものはある-『誤意訳版』翻訳劇の源」を掲載しました。
「中野成樹(POOL-5)+フランケンズ」の中野さんは、昨年岸田國士戯曲賞を受賞したチェルフィッチュの岡田利規さんらと共に、横浜STスポットの契約アーティストとして知られ、「誤意訳」と銘打って翻訳劇に取り組む異色の演出家です。東京国際芸術祭「アメリカ現代戯曲&劇作家シリーズ・ドラマリーディング」で『セックスハビッツ・オブ・アメリカンウィメン』」(2月11日-12日)の演出を担当。今年の活躍が期待される1人です。いまなぜ翻訳劇か、誤意訳とは何か、演劇のおもしろさに迫るインタビューをご一読ください。聞き手はwonderland執筆者でもある柳沢望さんです。

岸田戯曲賞に佃典彦「ぬけがら」と三浦大輔「愛の渦」

 第50回岸田國士戯曲賞(白水社主催)の選考が1月23日行われ、佃典彦「ぬけがら」と三浦大輔「愛の渦」の2作が同時受賞しました。授賞式は4月4日(火)午後6時から東京神楽坂・日本出版クラブ会館(鳳凰の間)で開かれます。 … “岸田戯曲賞に佃典彦「ぬけがら」と三浦大輔「愛の渦」” の続きを読む

 第50回岸田國士戯曲賞(白水社主催)の選考が1月23日行われ、佃典彦「ぬけがら」と三浦大輔「愛の渦」の2作が同時受賞しました。授賞式は4月4日(火)午後6時から東京神楽坂・日本出版クラブ会館(鳳凰の間)で開かれます。
 佃さんは劇団B級遊撃隊を主宰し、名古屋を拠点に活動。三浦さんはポツドール主宰。このところ舞台が相次いで話題になっていただけに、3月公演は動員に拍車がかかるかもしれません。

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グリング「海賊」

グリングの舞台は、私たちがぶつかる人間関係のもつれやすれ違い、その切ない瞬間をさりげなく、しかし情感を込めて描きます。そのさりげなささえもほとんど感じさせない演技と演出の熟成も、作品世界に引き込む磁力になっているのでしょう。年末に開かれた第12回公演「海賊」は、ネット上のほとんどのwebサイトが共感を込めて言及した数少ないケースだと思われます。年末回顧企画「振り返る 私の2005」でも何人かがこの舞台を「記憶に残る3本」に挙げていました。まだ取り上げる公演が今年に追いつかなくて申し訳ありませんが、ご容赦願って年末のグリング公演を追いかけます。グリングはこれを最後に1年間活動を休み、次回公演は2006年12月の予定です。見逃した人は残念。残念組のぼくも、年末を楽しみに待っている1人です。

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